
今、化粧品業界は多様で複雑な課題に直面している。原料のトレーサビリティー確保や安定供給、為替による価格変動といった調達面の不安。D2Cブランドや韓国、中国コスメの台頭によりレッドオーシャン化が進む市場環境。飽和状態にある製品特性の中で、いかにして独自性を打ち出すかという命題。そして、薬機法による表現の制限で「本当に伝えたいことが伝えられない」もどかしさ。人材難。これらの課題は複雑に絡み合い、業界全体にのしかかる。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月26日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
そんな中で、静かに注目を集めているのが、化粧品メーカーによる“農業”への参入だ。自ら畑に立ち、原料を育てる。生産者として原点に立ち返るこの動きは、一見すれば“非効率”で“時代逆行”のようにも映るだろう。しかしその姿勢の中に、業界が抱える課題を打破するヒントがあるのではないか。本特集は、そんな仮説を立て農業に焦点を当てた。
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