日本百貨店協会は25日、3月のインバウンド(訪日客)による免税売上高が前年3月に比べて10.7%減の442億円だったと発表した。免税売上高がマイナスに転じるのは36カ月ぶり。花見シーズンを迎えて購買客数は13.4%増だったものの、ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品などの高額品の売れ行きが鈍った。比較的単価の低い化粧品は好調だった。
日本政府観光局によると、3月の訪日客は349万人で3月として過去最高を記録している。にもかかわらず、百貨店の免税売上高は振るわなかった。日本百貨店協会は「円高傾向や世界的な景気後退懸念が、高額商材の買い控えなど消費者心理に影響した」とみる。
3月全体の全国百貨店売上高は、前年同月に比べて2.8%減の4953億円だった。2カ月連続の減収だった。