ビューティ

ポーラ・オルビスHD23年12月期は営業利益27.8%増 「アンプリチュード」「イトリン」休止の影響なし

ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2023年12月期連結決算は、売上高が前年比4.2%増の1733億円、営業利益が同27.8%増の160億円、経常利益が同23.7%増の184億円だった。純利益は前年に計上した法人税等調整額が減少した影響を受け同15.6%減の96億円となった。創業100周年にあたる2029年に向けた長期経営計画「VISION 2029」のステージ1の最終年度を迎え、重点テーマに掲げた「育成ブランドの利益貢献」「経営基盤の強化」「新ブランド、“美”に関する領域拡張」「国内ダイレクトセリングの進化」「海外事業の利益ある成長」に取り組んだ結果、成果が上がった。

事業別ではビューティケア事業の売上高が同4.2%増の1684億円だった。主力ブランドの「ポーラ(POLA)」は、OMO戦略を推進し、23年4月に新メンバーシッププログラム「ポーラプレミアムパス」を始動。これにより全ての販売チャネルの顧客IDを統合し、国内全ての顧客へ共通のサービス体験を可能とした。商品・サービスでは、泡状乳液“B.Aミルクフォーム”やリニューアル発売した高機能美容液“B.AグランラグゼⅣ”、エステの好調などにより、国内事業全体で前年を上回る実績で推移した。中国は下半期が苦戦したものの、海外事業全体では前年を上回った。

オルビス(ORBIS)」は直販チャネルで新客が2ケタの増加、既存顧客数も堅調で顧客基盤が安定したほか、リニューアルした“オルビスユードット”シリーズなどが貢献し、売上高が同11.6%増の428億円だった。育成ブランドに掲げていた「アンプリチュード(AMPLITUDE)」「イトリン(ITRIM)」は23年末で終了となったが、「スリー(THREE)」「ディセンシア(DECENCIA)」「フジミ(FUJIMI)」の国内事業が好調で、売上高が同2.8%増の173億円だった。

24年12月期連結決算は、「VISION 2029」のステージ2の初年度となり、4つの事業成長戦略「国内事業の顧客基盤強化、持続的成長と収益性改善」「海外事業の更なる成長と新市場での基盤確立」「育成ブランドの成長を伴う黒字化による持続的収益貢献」「ブランドポートフォリオ拡充と事業領域拡張」を掲げる。また、それを支える持続的な経営基盤の強化として「新価値創出に向けた研究開発力強化」「社会課題対応と独自性を兼ね備えたサステナビリティ強化」を推進し、売上高が同3.3%増の1790億円、営業利益が同11.3%増の179億円、経常利益が同3.1%減の179億円、純利益が同20%増の116億円を目指す。

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