
経営陣が店頭に立つというニュースを読んで、「いいね」なんて思っていたら、「カナダグース(CANADA GOOSE)」は2023年3月期の通期こそ増収減益でしたが、第4四半期(1〜3月期)は赤字だったのですね。
24年3月期の第1四半期(4〜6月期)も赤字で、記事にある第2四半期(7〜9月期)は黒字に転換しましたが、上半期(4〜9月期)では赤字。つまり経営陣は背水の陣です。
原因は「暖冬と北米&中国市場の低迷」となっていますが、その状況はどのブランドにとっても同じ。同じくダウンを主業にしている「モンクレール(MONCLER)」の上半期(1〜6月期)は増収で営業利益も増えてえています。気候や景気ばかりのせいにはできないでしょう。
小売りをする企業にとって、店頭は最大の情報収集源です。「私が受ける最良のアドバイスは、小売店、カスタマーサービス、修理など、会社の最前線にいる人々からであることが多い」。「パタゴニア(PATAGONIA)」日本法人トップのインタビューを読めば、イケてる企業の経営者がいかに普段から店頭に赴いているのかが分かります。
スニーカーを発売したり、自社製品の二次流通を始めたりと、新しいことにどんどんチャレンジしつつも、やはり「店頭にヒントがある」という結論に達したのでしょう。というか、もし経営陣と現場の距離がもっと近ければ、赤字は免れていたのかもしれません。「カナダグース」が低迷脱却の糸口を見つけることを期待します。
ところで「店舗」という意味では、この記事が興味深かったです。
ファミマの社長が、ブランドビジネスのプロだということに驚くと同時に納得。「ファミマは巨大なメディア」という言葉に「店舗」の可能性を感じました。細見社長が店頭に立つことがあるかどうかは分かりませんが、店舗にはまだまださまざまなポテンシャルが潜んでいそうです。
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