ファッション

「クロエ」とアンジェリーナ・ジョリーのコラボコレクション 80%が低環境負荷素材

クロエ(CHLOE)」は俳優のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)が創設したファッションブランド「アトリエ・ジョリー(ATELIER JOLIE)」とコラボレーションし、カプセルコレクションを発表する。アイテムは、ミニマルなドレスやテーラードウエア、アウター、リュクスなレイヤードアイテムなどイブニングウエアが軸となる。来年1月に「クロエ」の店舗と公式サイトで発売する予定だ。

デザインは、2024年春夏シーズンをもって「クロエ」を去ったガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)前クリエイティブ・ディレクターとジョリーがともに手掛けた。アイテムは黒のオペラケープやテイラードパンツに加え、デッドストックの生地を使用した「クロエ」のシグニチャーであるラバリエールブラウスや首元にギャザーを施した白いドレス、スリーピースの黒いスーツなど。コレクションは多様な肌色に合うニュートラルなカラーを採用し、さまざまな体型に合ったサイズを展開。価格帯は850〜5000ドル(約12万6600〜74万5000円)。

同コレクションは、認証されたウールやオーガニックシルク、オーガニッククレープデシン、デッドストックの生地などを含む環境低負荷の素材を少なくとも80%採用している。これはハースト前クリエイティブ・ディレクターの在籍中、「クロエ」が環境や社会に配慮した持続可能なビジネスモデルへの変革を掲げる中で、年間のプレタポルテ・コレクションのうち環境低負荷の素材を60%採用するコミットメントを上回る数値になる。

また、難民や移民の職人の技術、フェアトレードにもフォーカス。今回のコレクションアイテムの多くは、「クロエ」と15年以上の関わりを持つマダガスカル拠点の世界フェアトレード機関認定企業、アカンジョ(Akanjo)とフランスに住む難民や移民の職人に対し包括的な職業支援を行う団体、ラ・ファブリーク・ノマド(La Fabrique Nomade)とのパートナーシップを通じ、製作された。どちらもイニシアチブを通じて職人を育成し、クラフツマンシップを促進している企業・団体だ。人道主義者としても知られるジョリーは、このコレクションで得た収益を難民や社会的地位の低いグループの職人の育成とインフラ整備に充てるという。

ジョリーは協業の発表時に、「Bコープ(社会や環境への配慮、透明性、説明責任、持続可能性において企業のパフォーマンスを評価した国際的な認証制度)に認定されているラグジュアリーブランドはほとんどない。『クロエ』はその中でも初めて認証を受けたブランドであり、そうしたブランドと組むことは私にとってとも重要なことだ」とコメントしている。また、ハースト前クリエイティブ・ディレクターとの協業について“名誉”であるとし、「全ての女性がこのコレクションで心地良さや美しさを感じてほしい」と述べた。

「アトリエ・ジョリー」は今年5月にローンチを発表。新進デザイナーや見習いのテーラー、パタンナーら職人を育成し、彼らが正当な評価を受けられるプラットフォームを立ち上げ、企業やブランドと協業しながら、新しいファッションの形の構築を目指す。また、余った上質なビンテージ素材やデッドストックなどを積極的に使い、アップサイクルなどを行っている。初めての協業パートナーに「クロエ」を選出。「クロエ」によると、「アトリエ・ジョリー」とのコラボコレクションは現時点では今回のみと発表している。

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