ファッション

さよなら「ユニクロ×マメ クロゴウチ」 最終コレクションの見どころはここだ!

ユニクロと、黒河内真衣子が手掛ける「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」とのコラボレーションコレクションが、9月1日(一部は10月下旬)に発売する2023年秋冬物で終了すると発表されました。21年6月発売のファーストシーズンから数えて今回が6回目。昨年、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長も「当社としてはこの協業をずっと続けたい」と話していただけに、「ユニクロ ユー」や「JWアンダーソン」のユニクロコラボのようにずっと続くのだろうと油断していました。終了の報に驚き、悲しんでいる人は私以外にも多いはず。というわけで、最終コレクションをいち早くショールームで取材してきました。

「ユニクロ アンド マメ クロゴウチ(UNIQLO AND MAME KUROGOUCHI以下、ユニマメ)」は、“下着と洋服の境界線を超えるインナーウエアコレクション”というコンセプトをスタート時から貫いています。実際、ファーストシーズンから常に販売してきたプランジブラ(2290円)やショーツ(790円)を、毎シーズン買い足してきたというファンの声は多いです。今季ももちろんインナーウエアが大充実。定番のプランジブラのほか、注目したいのが繊細なレース調メッシュ素材のインナーです。

メッシュ素材で、ブラやショーツに加えて、ファッション好きの間で最近人気が高まっているアイテムのボディースーツ(3990円)も企画。編み柄のパネル切り替えが女性の身体のラインをいっそう引き立てます。ボディースーツはハードルが高いという人には、セカンドスキン感覚のメッシュのハイネックトップス(2990円)や、メッシュのマキシドレス(3990円)が取り入れやすそうです。

ウール混“ヒートテック”のワッフル素材に注目

ユニクロの通常ラインでは使用していなかったシルク混“エアリズム”素材や、シルク混やウール混の“ヒートテック”素材の研究・開発を進め、いち早く商品化してきたのも、「ユニマメ」の特徴。今季も、糸から開発したウール混の“ヒートテック”素材をワッフル地に編み立てて、トップス(2990円)や裾リブのリラックスパンツ(2990円)に仕立てました。裏起毛になっており、温かさは“ヒートテック極暖”並みだといいます。

ワッフルのカットソーというと、どうしても軍モノ古着の無骨なイメージがつきまとうアイテム。でも、デコルテやうなじをきれいに見せるスクエアのネックラインと、ギャザーを寄せた袖口がぐっとエレガントな印象です。パンツも、ウエストのドローコードの端の始末に金具を使わず、糸を巻きつけて繊細に処理したり、コードを通すハトメをマットなタッチにしたりなど、こだわりのディテールをつめこみました。

ユニクロが強みとする“3Dニット”のアイテムにも、「ユニマメ」はファーストシーズンから取り組んでいました。今季は4型を企画。目玉は、アイレット模様がポイントのボリュームスリーブセーター(3990円)。デコルテの開きが大きいので、中にリブニットブラ(2990円)をレイヤードする着こなしを提案しています。ニットビスチェ(2990円)やスリットスカート(4990円)は、ユニクロ通常ラインの“スフレヤーン”のような起毛糸を使っており、ふんわりとしたタッチがポイントです。

引き続き今季も人気が出そうなレッグウエアは“ヒートテック”のタイツ(1990円)やタビ型つま先のソックス(590円)、ハイソックス(590円)の3型をラインアップ。“ヒートテック”タイツは通常ラインでも販売していますが、最も薄く編み立てているといい、肌の透け感が楽しめる仕様です。

実った稲穂や枯れ草を思わせるカラー

シーズンごとのカラーパレットも毎回詩的で、黒河内さんらしい美意識にあふれていました。ラストコレクションは実った稲穂や草原の枯れ草といった大自然をインスピレーション源にしたといい、ブラウンやベージュのグラデーションがキー。ビジュアルはスコットランドで撮り下ろしたそうです

「ユニマメ」のモノ作りは、シーズンごとにガラリと変えて瞬間的な新鮮さを狙うのではなく、肌に一番近いインナーを主体とするアイテムを女性が安心して買えるように、毎シーズン細かくアップデートを重ねていくという手法が印象的でした。終わってしまうのは悲しいですが、「マメ クロゴウチ」と「ユニクロ」それぞれの次なる展開に期待しましょう!

今までの「マメ クロゴウチ」コラボコレクションを振り返り
「ユニクロ アンド マメ クロゴウチ」関連記事一覧

第1弾 2021年6月18日発売
ユニクロと「マメ クロゴウチ」がインナーウエアでコラボ 6月18日から全18型を販売

第2弾 2021年11月26日発売
「ユニクロ」×「マメ クロゴウチ」第2弾は11月26日発売 全9型を公開

第3弾 2022年4月29日発売
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第3弾が4月29日に発売 シルク混エアリズムや吸水ショーツに注目
これぞ理想のコラボ!ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第3弾 細かなアップデートで磨かれたモノ作り
ユニクロと「マメ」のコラボ第3弾 ヒット請負人MDに聞くこだわりの商品開発

第4弾 2022年11月11日発売
注目の「マメ」コラボはシルクやウール混ヒートテックを開発 22年秋冬ユニクロ展示会から【後編】
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」2022秋冬の新作が11月11日に発売 カーキを加えた全21アイテムを公開
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第4弾はウールやシルク混の“ヒートテック”新素材を開発

第5弾 2023年4月28日発売
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」23年春夏物は4月28日発売 シアー素材がポイントの23型
「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 宮本茉由がまとう透明感あるスタイル  
 
第6弾 2023年9月1日発売
「ユニクロ×マメ クロゴウチ」が23年秋冬で終了 最終コレクションを9月1日に発売
「ユニクロ × マメ クロゴウチ」最終章 モデル・ヨガインストラクターの池田莉子がリアルに役立つ肌見せコーデを提案!
9月1日発売「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年秋冬コレクションをレビュー&アーカイブを振り返り クリエイター・KARENの注目アイテムは?

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。