ファッション

「ケンゾー」2015年春夏パリメンズ 米デザイナー2人の愛とユーモアがたっぷり詰まったフレンチシック

 「ケンゾー(KENZO)」の2015年春夏メンズ・コレクションを披露した会場は、セーヌ川のほとりに位置するポール・エ・シャンゼリゼ。この日のパリはあいにくの雨だったが、近くに架かる橋からエッフェル塔を一望できる絶好のロケーションだ。そんな象徴的な場所を選んだのは、ウィメンズの2015年リゾートと同様、今季のコレクションにパリのアイコンをふんだんに散りばめたから。カリフォルニア出身のウンベルト・レオンとキャロル・リムは、パリジャンの装いや特有の文化にインスパイアされ、洋服にフランスの魅力を凝縮した。ユニークなのは、デザイナーの故郷であるアメリカのカルチャーもミックスしているところだ。

 ファーストルックは、シンボルのエッフェル塔を丸型のエンブレムにのせ、大きなドット柄とミックスしたブルゾンとショーツ。エンブレムは、まるでパリのスーベニアショップで売っていそうなほどアイコニックだ。ボーダートップスを合わせた3つボタンジャケットのセットアップは、シックなパリジャンスタイルをイメージ。ボーダーのバリエーションは豊富で、立体的な視覚効果を持たせている。アメリカのパートでは、シンボルの自由の女神や、「レ・ミゼラブル」の少女コゼットのイラストを大胆にのせたジャカードニットに、洗いをかけたデニムをコーディネートした。自由の女神のモチーフはエンブレムにも採用。英仏のシンボルが洋服の上で融合された。

 その後、徐々にスポーティなムードが濃くなってゆく。フランスのスクーター文化をオマージュしたひざ下丈のバイカーパンツや、世界最古のF1グランプリレースを抱える国に敬意を表したアクティブなボーダー柄ジャンプスーツも登場。パステルピンクやミントグリーン、サックスブルーといったマカロンの色をキーカラーに取り入れたことで、キュートなブランドの遊び心をふんだんに盛り込んだ。

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