ファッション
連載 ベストバイ

職人の特別な「ナイキ」や「ダブレット」の“世紀末ベスト”、大正ロマンな通勤バッグなど 「WWDJAPAN」スタッフ5月の「ベストバイ」

 “5月病”という言葉があるように、新年度に慣れてきた5月はモチベーションが下がりがち。そんな時には、ショッピングでやる気をアップさせましょう。「WWDJAPAN」スタッフたちは、5月も買い物を楽しんでいます。連載・「ベストバイ」では、今回もスタッフたちが心を奪われたお気に入りのアイテムを紹介します

「ダブレット」の世紀末ベスト

「ダブレット(DOUBLET)」のアイテムは、自宅に持ち帰ったときの「で、これどうやって着たらいいんだっけ」と、現実に戻る瞬間が楽しいんです。このリサイクルデニムのベストもそうでした。2022年春夏シーズンは、パンク要素がてんこ盛り。そのためデザイン性が強い服が多く、このベストですら「これだったら地味だし余裕」と錯覚を起こしてしまったほど。自宅で梱包から取り出したときの“199X年感”は忘れられません。でもイカつい見た目に反して、古着のジーンズを粉砕・紡績したリサイクルデニム糸と、オーガニックコットン糸を混紡したデニムを使用したり、ヨークのスタッズも実は刺しゅうだったりという優しさ。だからかどうか分かりませんが、シンプルなスタイルにも意外と合うので大活躍しています(「WWDJAPAN」副編集長 大塚千践)

ミラノの職人による特別な「ナイキ」

 「ナイキ(NIKE)」のライフスタイルコレクション“ESC(Every Stitch Considered)”が日本初展開したタイミングでシャツジャケットを購入しました。ミラノの職人が手掛けるラインで、裏地の仕上げや裾の曲線など、名前の通り一針ずつ考え抜かれたデザインにほれぼれします。ゴールデンウィークはこれを羽織って「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2022」へ行き、京都市内を自転車で爆走しました。(ビジネスプランニング部 遠藤里紗)

レトロな"学生カバン"はロマンチック

 ファッションアイテムは一目ぼれを待つタイプ。大学1年のときからお気に入りの、ボロボロになったドローストリングバッグで通勤する日々が続いていました。そんな中、ビビッときたのがインスタグラムのおすすめに出てきた「ケント ハシグチ(KENTO HASHIGUCHI)」の"オールデン(olden)"バッグ。

 大正〜昭和の学生カバン風のレトロなデザインは、カジュアルにもフォーマルにもマッチし、平べったい構造はMacBookにもピッタリ。ひもの付ける位置を変え縦、横の両方で背負えるほか、ショルダーバッグやブリーフケースにもなるので毎日バッグとして便利です。特徴的なバッグの金具はダイアル型かと思いきや、下げて開けるタイプ。珍しい金具で、鍵をかけることもでき、使うたびにロマンを感じています。(デジタルマーケティング部 佐立武士)

フレンチブランドに息づくアメリカニズム

 リュックが大好きでさまざま買い集めてきましたが、今シーズン購入したのが「エルベ シャプリエ(HERVE CHAPELIER)」の定番品である、シンプルなデイパック“946C”。ブランドを立ち上げたエルベがLAに遊学していた際に、現地の学生が使っていたデイパックに着想を得ているようで、なんとアウトドア プロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)社に生産を委託しています。特にコーデュラナイロン製の“946C”は、形も素材も完全にアメリカンブランドのそれですが、くすみ感のある上品なカラーリングは、ヨーロッパブランドならでは。この夏は、品の良いシャツやクラシックな革靴に、このデイパックをワンショルダーで背負って、パリジャン気取りでバゲットを買いに行きたいです(笑)(ビジネスプランニング部 佐藤慎一郎)

男も着たいシアーな「カナコ サカイ」

 2022年春夏シーズンにデビューした「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」の透けるコットンジャケットが美しいんです。シアー素材と聞くと、男性にはちょっとハードルが高いのでは?と感じる人もいるかもしれません。でも、ラペルや肩などのディテールはクラシックなムードがあり、サイドに入った大きなスリットがモードでかっこいいんです。この縦横無尽なバランス感、最高じゃないか……と、購入を悩んでいました。すると、「カナコ サカイ」22年春夏のルックを担当したスタイリストの澤崎智彦さんに偶然会い、フィッティングされ、こんなん買ってしまうわと結局購入。今では透ける素材でいろいろなレイヤードを楽しんでいます。(「WWDJAPAN」副編集長 大塚千践)

セルフとは思えない仕上がりが簡単に

 展示会に行き衝撃を受けた、韓国発のセルフネイルブランド「オホーラ(OHORA)」。液体ジェルを60%固めた“セミキュアジェル“を爪に貼り、トップジェルを塗ったらライトで硬化させるだけで、サロンのような仕上がりに!とても簡単な上、デザインも幅広く取りそろえていてシーンに合わせて選べるのもありがたい。しかも硬化ライトは約2000円、シールは1デザイン1500円ほどとお手頃価格。おすすめすぎて姉や友達に布教活動しています(笑)(ビジネスプランニング部 関戸和)

私と地球を笑顔にする小さき相棒

 長年アクセサリーは“シルバー派”でしたが、ここ最近は肌なじみのよいゴールドにシフト。ミニマルな装いが増える夏に向けて、首元にジュエリーが欲しい!という気持ちが盛り上がってきたので、この「オール ブルース(ALL BLUES)」のチェーンネックレスを購入しました。シンプルながら存在感があるデザインなので、スエットやTシャツなどラフな装いでも「きちんと感」を出してくれるんです。素材にはリサイクルシルバーやゴールドを使用しているので、ブランドのサステナブルな取り組みにも賛同したいです。(デジタルマーケティング部 竹内菜奈)

ベアがダイビングする壮大なTシャツ

 古着で購入したアメリカのロックバンド、グレイトフル・デッド(Grateful Dead)のTシャツは、スカイダイビングをする“デッドベア”たちが次々とパラシュートを広げる瞬間を描いています。見どころは、なんと言っても先頭から最後尾までが離れすぎているところ! 米粒ほどの小さなベアたちが健気に先頭に続く様子と、Tシャツではあまり見ないくらい遠近感キツめのグラフィックを見て、買わずには帰れないと思いました。バックプリントの、地球の丸みを感じさせる大地もお気に入り。着ていると「なにそれ!」と話題にしてもらえるのもうれしいです。(デジタルマーケティング部 福永千裕)

キャリーレスな汎用性の高い洗剤一択

 気がつけば自宅で使用する食器用洗剤や洗濯用洗剤、柔軟剤、バス・トイレクリーナーがニュージーランド発のナチュラルトータルケアブランド「エコストア(ECOSTORE)」一色になっています。店舗では量り売りもしていて、容器を捨てない取り組みは大いに共感できること。しかし、難点は重量があることでした 。右肩にパソコン、左肩に「エコストア」の製品を下げ、何度肩がもげる思いをしたことか(笑)。昨年秋に登場したマルチクリーナー“リフィルコンセントレートマルチクリーナー”は通常の500mLサイズを10倍濃縮したもので、わずか50mL。持ち帰りもラクラクだしいうことなし。今ではこの製品一択です!(「WWDJAPAN」ビューティデスク 牧田英子)

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2025年春夏ミラノコレ総括 「プラダ」のミックス&マッチにトレンドの兆し

「WWDJAPAN」10月7日号は、2025年春夏ミラノ・ファッション・ウイークを総括します。今季はデザイナーらが考える「生き方」が表出したシーズンでした。個々が抱える生きづらさを出発点に、批判の目を持って疑問を呈したり、ポジティブに現実を受け止め軽やかに生きるための術を提案したりといった表現が目立ちました。

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