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エイチ・ツー・オーは百貨店事業が黒字化 22年3月期

 エイチ・ツー・オー リテイリングの2022年3月期連結業績は、小売業の売上高に相当する総額売上高が7881億円、売上高(総額売上高に、百貨店取引における消化仕入れの掛け率を適用したものに相当)が5184億円、営業損益が7億4000万円の黒字、純損益が98億円の黒字だった。なお同社は当期から収益認識に関する会計基準を適用しているため、前期との比較は行わない。参考値として21年3月期は、総額売上高は7392億円、営業損益は45億円の赤字、純損益は248億円の赤字だった。

 阪急阪神百貨店が運営する主力の百貨店事業は、主に前期の長期休業や営業時間短縮の反動で、総額売上高が前期比10.7%増の3822億円と伸長。営業損益も11億円の黒字に転換した(前期は18億円の赤字)。イズミヤ、阪急オアシスなどの食品事業も11.9%の増収(3152億円)だった。

 23年3月期は阪神梅田本店の全面改装オープンと関西スーパーマーケットの連結子会社化で大幅な増収を見込む。総額売上高は前期比26.9%増の1兆円、売上高は同27.3%増の6600億円、営業利益が同9.8倍の80億円、純利益が19.0%減の80億円を見込む。

 また24年3月期をめどに「コロナ前の営業利益水準(170億円)への回復」を掲げ、百貨店事業においてはリアル店舗とEC・アプリで相乗効果を生み出すOMO(オンラインとオフラインの融合)施策を加速する。リモートショッピングサービス「リモオーダー」の22年3月期売上高は15億円と規模は限定的ながら、前期比2.5倍と大きく伸びており、成長ポテンシャルは大きいと見る。リアル店舗とオンライン販路の双方を利用する顧客の客単価は、リアル店舗のみで買い物をする客と比較すると3倍程度。「OMOの推進が百貨店の成長につながる」(山口俊比古・阪急阪神百貨店社長)との考えの下、オンライン・オフラインの垣根を超えて利用する客の割合を増やすべく、EC限定商品の開発や「リモオーダー」掲載ラインアップの強化などに努める。

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