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下半期ベスコスでブランド価値を高める「進化」ポイントは

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 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、下半期ベストコスメを受賞した製品のパーパスを考えた話。

【賢者が選んだ注目ニュース】
「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」 美容液部門1位は「ポーラ」や「オバジ」
「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」 化粧水部門1位は「イプサ」や「メラノCC」

 「コスメデコルテ」の“リポソーム アドバンスト リペアセラム”は、ブランドを代表する存在の美容液。層状の構造をもつカプセルに保湿・美容成分を配合し、角層深くまで成分を届ける独自の処方は、コーセー研究所の技術の高さを体現するものだ。肌質を問わず幅広い層に支持され、発売以来29年間処方を変更することなくベストセラーの地位を守り続けてきた。

 今回、直接的に角層のラメラ構造を立て直す処方技術が確立されたことで、肌荒れ・乾燥などバリア機能の低下が原因の肌トラブルに、より効果的に対応できるようになった。その結果、新処方はこれまでの浸透感のあるテクスチャーよりコクのあるものとなった。発表会での小林一俊コーセー社長によれば、リニューアルに際しては大きな決断を強いられたという。

 愛用者の多いロングセラー品の多くが使用感を変えずに処方をグレードアップする方向を選ぶのに対し、テクスチャーを変えることのデメリットを危惧する声も大きかったと考えられる。しかし「よいものができたのならすぐにお客さまに提供すべきだ」という判断のもと、発売30周年を待たずして発売に踏み切った小林社長の決断が、当初の計画を大きく上回る反響につながった。

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