ファッション

旭化成「ベンベルグ」が2050年カーボンニュートラル実現、トレーサビリティ強化、サプライチェーンの環境負荷低減へ

 旭化成は、キュプラ繊維「ベンベルグ」をリブランディングする。今年90周年を迎え、次の100年を見越してサステナビリティをさらに推進する。具体的には2050年カーボンニュートラル達成に向けた施策の実行、原料調達におけるトレーサビリティ(追跡可能性)の強化に加え、サプライチェーン全体の環境負荷低減技術の開発に取り組む。

 「ベンベルグ」は綿糸としては使用されないコットンのたねの周りに生える産毛(コットンリンター)を100%原料に用いた生分解する素材。これまでも生産工程での廃棄物のゼロ・エミッション化や生産工程の環境負荷低減技術開発、自社発電による再生可能エネルギーを活用するなど環境に配慮した生産に取り組んできた。リブランディングの理由は外部環境の変化にあるといい、前田栄作ベンベルグ事業部長によると「環境・社会・経済への取り組みはやっていて当然という状況で、求められている内容も高度になっているから」という。

 リブランディングに伴い、タグラインと公式ウェブサイトをリニューアルした。タグラインは上質さを前面に打ち出した“It feels so precious”から“Crafted Elegance”に。Craftedは「拘りをもって造られた、日本産のセルロース繊維」をEleganceは「華美ではない、普遍的な美しさ」を表現し、「環境改善や社会課題の解決を通じた技術革新に努め、お客さまから愛されるオンリーワン素材として付加価値の向上を追求していく」。公式サイトでは、原料の調達先や世界各地のパートナー企業、燃焼生成ガスの発生率の低さなどの機能性を紹介している。また、ステークホルダーのインタビューも紹介しており、中でも注目は世界の繊維産業の環境負荷を抑えることを目的としたNPO団体テキスタイル・エクスチェンジ(Textile Exchange)のラ・レア・ペッパー(La Rhea Pepper)最高経営責任者(CEO)のインタビューだ。ファッション業界の目指すべきサステナビリティや再生セルロース繊維の役割と目標、テキスタイル・エクスチェンジの、役割と使命などを語っている。

 「ベンベルグ」は旭化成が世界で唯一、宮崎県延岡市で生産するキュプラ繊維。シルクのような光沢となめらかさがある。吸放湿性が高くムレにくく、また、繊維の中に水分を多く含むので静電気を逃す機能がある。

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