ファッション

「ナイキ」最速の厚底シューズ“アルファフライ”がブランド史上最もサステナブルに

 ナイキ(NIKE)は、厚底ランニングシューズ“エア ズーム アルファフライ ネクスト%(AIR ZOOM ALPHAFLY NEXT% 以下、アルファフライ)”を環境配慮型デザインに切り替えた新作“エア ズーム アルファフライ ネクストネイチャー(AIR ZOOM ALPHAFLY NEXT NATURE)”を10月15日に「ナイキ」のメンバーシップ限定で発売する。価格は税込3万8500円。

 同ブランドが2月に発売した初の環境配慮型パフォーマンスシューズ“ナイキ コズミック ユニティー(NIKE COSMIC UNITY)”では、重量比にしてリサイクル素材の割合は25%だったが、同モデルでは50%以上に引き上げた。リサイクル原料率を高めながら、既存の“アルファフライ”と同様のパフォーマンスを維持しており、アスリートによる試用テストでは640km以上の走行を記録した。重量は既存モデルよりも約50g重い284g。

 メディア向けセッションでレイチェル・ブル(Rachel Bull)=ナイキ ランニング シニアフットウエア プロダクト ディレクターは、「イノベーションが最も詰め込まれた最速のシューズを、サステナブルに変化させることに意味があると考えた。特に製品の炭素排出のうち70%が原材料に由来していることから、素材のリサイクル率を高めることに注力した。同モデルの開発には、すべてのパーツにおいて新たなプロセスや手法を取り入れる必要があり、“コズミック ユニティー”よりも時間を要したが、パフォーマンスに妥協することなく形にできてうれしい」と話した。

 同社の循環型デザインを実装し、既存の再生素材だけでなく、工場の製造過程で出る廃棄物を回収・リサイクルした新素材も開発した。アッパーには再生ポリエステル素材のフライニットを使い、3Dプリント技術のフライプリントと組み合わせることでサポート力と耐久性を高めた。フライニットの原料には、前足部に付くエアポッドの製造過程で発生する廃棄物を活用している。エアポッドは90%以上が工場の廃棄素材だ。優れた反発力とクッション性を有するミッドソールのズームXは、通常のものの端材を70%以上使用して再成形している。ミッドソールのフォームの残りは、ソックスライナーに活用した。スムーズな体重移動に必要なフライプレートには、再生カーボンファイバーを50%以上使用。カラーは染料の使用を抑えるため、素材の色を生かしている。

 同社は2025年までに、サプライチェーン全体で埋め立てゴミを100%削減し、そのうちの80%以上を他の製品にリサイクルすることを目指して取り組んでいる。ブル=プロダクト ディレクターは、「ここで学んだことをほかのシューズにも応用し、全てのランニング製品でサステナビリティの視点を取り入れる努力を続けていきたい」と話した。

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