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「ヒルドイド」でおなじみ続々登場するヘパリン類似物質配合製品についてQ & A 選ぶポイントや注意点をドクターに聞いた

 昨年から続々と登場しているヘパリン類似物質を配合した製品。もともとは処方薬(医療用医薬品)である血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド(成分名:ヘパリン類似物質)」を美容目的で処方使用する人が増加し、医療費圧迫につながると社会問題になったことで注目された成分だ。そこでアヴェニュー 六本木&表参道 クリニックの太田理会ドクターに取材し、そもそも「ヘパリン類似物質」とは何か?といった基本情報から、各社から出ているヘパリン類似物質配合製品を選ぶ際のポイントや注意点などについて聞いた。

WWD:ヘパリン類似物質はどんな働きがあるのか?

太田理会アヴェニュー 六本木&表参道 クリニック ドクター(以下、太田):ヘパリン類似物質含有製剤は吸湿して角質に水分を付与する作用があり、持続的な保湿効果があることが特徴です。

WWD:処方薬であるマルホが製造販売する「ヒルドイド」の処方が、美容目的で使われるケースが増加したことが社会問題になりました。医師はどのような症状の患者に医療目的として「ヒルドイド」を処方するのですか?

太田:ヒルドイドソフト軟膏やヒルドイドローションの効能・効果は、血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)とされており、これは上記の治療を目的として医師が処方する薬です。特に皮膚科ではアトピー性皮膚炎や皮脂欠乏性湿疹などの患者さまに処方する必要な外用薬の一つです。

WWD:美容目的での使用がダメなのはなぜですか?

太田:先ほど述べた症状が処方をする理由なので、美容目的で処方使用することは本来の目的から外れており、本当に必要な患者さまに対する処方まで規制される可能性もあります。SNSなどで美容目的の使用が続々と出たことにより、いくら比較的安価な薬剤であったとしても処方量の増加が医療費全体に与える影響は小さくありません。

WWD:そこから、「ヘパリン類似物質」配合の製品が各社から続々と登場していますが、それについてはどうみていますか? この流れは「ヒルドイド」が美容目的で医療費を圧迫している問題の改善にもつながるのでしょうか。

太田:美容目的でヘパリン類似物質配合の製品を使用したい人というが多い状況の中、これらの製品の登場により、消費者が購入しやすい状況になったことは望ましいと考えます。また、これらの製品を購入するように促すことで医療費の問題改善にもつながると思いますね。

WWD:あらゆる「ヘパリン類似物質」配合製品がありますが、消費者からは「どれを選んだらいいの?」と疑問に思う人も。選ぶ際のアドバイスなどがあれば教えてください。

太田:まずは医薬品と医薬部外品でヘパリン類似物質の配合濃度が異なりますので、目的に応じて選んでください。一般医薬品(OTC医薬品)の一つである第2類医薬品として販売されているもの、もしくは医薬部外品として販売されているものがあります。医薬部外品は乾燥予防をしたり日ごろのケアを目的としたりする化粧品ですが、あくまでも医薬部外品に該当します。厚生労働省が認可した有効成分が一定の濃度で配合されており、予防や防止を目的として日常的に継続使用するもので、ヘパリン類似物質が「ヒルドイド」に比べて低濃度で配合、また各社が独自にその他の成分を配合し販売しています。

自身の使用目的に応じて選ぶことや、肌の敏感な人は配合成分が自身にあっているかを確認して購入していただけたらと思います。医師が処方するものではないため、自身で合っているかを確認する必要はとても重要。配合されている成分によっては刺激やかぶれの症状が出ることも考えられるため(これは市販されているどんな化粧品や医薬品、医薬部外品にも共通)一定の注意は必要です。


各社のヘパリン類似物質配合製品を紹介

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