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10月度売上高はユニクロが16%増、しまむらが20%増 郊外型のカジュアル業態の好調続く

 専門店チェーン、セレクトショップの2020年10月度売上高(既存店ベース)は、気温の低下や昨年は台風被害で休業していた店舗もあったことを受け、前年実績を上回ったという声が多い。ユニクロの実店舗とECの合計売上高は前年同月比16.2%増、しまむらの実店舗とECの合計売上高は同20.7%増と、引き続き郊外立地のカジュアル業態に勢いがある。一方で、都心でビジネス需要を軸にしてきたユナイテッドアローズ(UA)は、逆風が続いている。

 ユニクロは前年同月が同1.9%増だったことでハードルが下がっていた分はあるが、8月以来3カ月連続の2ケタ増となった。ただし、「秋冬物が満遍なく売れた印象で、突出したヒット品番はない。低気温に助けられた」(広報担当者)と冷静に分析。好調だった商品は、ジャケットやコーデュロイのシャツなどの軽い羽織り物と、CMで打ち出した“スマートアンクルパンツ”などのボトム類、イエナカ需要のルームウエアや“ヒートテック”の毛布といった3軸という。

 しまむらの主力「ファッションセンターしまむら」(9月21日~10月20日)は、昨年の同期間の売上高が一昨年同期比8.7%減と落としていたという分もあるが、20%を超す大幅伸長。2カ月連続の2ケタ増となった。売れ筋は秋冬用のアウターや肌着、寝具、イエナカ需要のリラックスウエアなど。10月にスタートしたEC「しまむらオンラインストア」も立ち上がり好調という。なお、「EC売り上げのうちの約80%は店頭受け取りであり、EC利用客は大半が既存店の客」(広報担当者)という想定のもと、EC売上高を既存店売上高に合算している。

 アダストリアは同1.9%増。昨年9月以来13カ月ぶりの前年超えとなった。「在庫も適正であり、不要な値引きも行っていない」と広報担当者。「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「ニコアンド(NIKO AND…)」「スタディオ クリップ(STUDIO CLIP)」など、基幹業態がみな前年実績を上回った。

 良品計画の「無印良品」は直営店とECの合計売上高が同1.0%増。前年は月初と月末に値引きプロモーションの「無印良品週間」を仕掛けていたが、今年は3密を避けるため非開催。「『無印良品週間』を開催していたことで前年の売り上げのハードルは高かったが、それを超えたことで手応えを感じている」と広報担当者。特に注目したいのは、衣服・雑貨が同6.5%増と伸びている点。10月から衣料品72品目の価格を改定(値下げ)したことが成果につながった。

 UAの実店舗とECの合計売上高は同16.8%減で、「概ね想定に近い水準」(広報担当者)だった。コロナ禍が直撃した3月以降、休業明けの6月は反動でやや盛り返しもあったものの、大幅な落ち込みが続いている。こうした状況を受け、20年4~9月期の決算会見では、店舗数(現在363店)と人員(同4182人)のそれぞれ10%前後の削減を打ち出した。

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