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ティファニーのLVMH傘下入りがついに確定 買収額引き下げで両社合意

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は10月29日、LVMHが中止を表明していたティファニー(TIFFANY & CO.)の買収について、買収価格を値下げして実行するための契約を結んだと発表した。

 買収を発表した2019年11月当初は1株あたり135ドル(約1万4000円)で合意していたところ、1株あたり131.50ドル(約1万3600円)とすることで決着した。その他の基本的な条件については従前どおりだという。また、11月19日に予定しているティファニーの四半期配当は1株あたり0.58ドル(約60円)を支払うことが契約内に盛り込まれた。契約合意に伴い、泥沼の様相を呈していた訴訟合戦についても互いに申し立てを取り下げる。

 ティファニーの株主の承認などを前提として、買収完了は21年初頭を予定している。
ティファニーのロジャー・ファーラー(Roger Farah)会長は、「魅力的な価格でLVMHと合意に至り、統合を進められることに満足している。(ティファニーのLVMH傘下入りは)すべてのステークホルダーにとって利益になる結果だ」とコメントした。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者は、「バランスの取れた内容でティファニーと合意できたことで、LVMHは自信をもってティファニーの経営陣と買収の詳細についての協議を再開し、買収を実行することができる。われわれはこれまでどおり、『ティファニー』というブランドが持つ高いポテンシャルを確信している。また、『ティファニー』と従業員にとってLVMHは適切なホームになると信じている」とコメントした。

 LVMHは19年11月にティファニーを162億ドル(約1兆6800億円)超相当で買収すると発表したが、20年6月に新型コロナウイルスや米国内の情勢悪化を理由に買収を再考していると報道された。その後、9月に入ってLVMHが仏の欧州・外務大臣からティファニーの買収を21年1月6日まで延期するよう要請されたことを理由に、当初の買収完了期限だった20年11月24日までに完了できないとして買収断念を発表した。

 これを受けてティファニーは即時にLVMHに契約の履行を求めて米デラウェア州衡平法裁判所に提訴した。さらにLVMHもティファニーが合意条件を満たしていないことなどを理由にティファニーを相手取り反訴し、両社の対立はより深刻になっていた。

 10月26日には欧州委員会が本件買収にゴーサインを出したことが明らかとなり、10月28日には両社が買収価格の引き下げを協議していると複数のメディアが報じたため、その動向が注目されていた。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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