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「アミ」が“9周年”を大事にする理由 デザイナーに聞く9つの質問

 「アミ アレクサンドル マテュッシ(AMI ALEXANDRE MATTIUSSI以下、アミ)」は、ブランド創立9周年を記念して制作した2020-21年秋冬シーズンのキャンペーンビジュアルを発表した。撮影は、「ヴォーグ(VOGUE)」「i-D」「W マガジン(W MAGAZINE)」など名だたる雑誌で活動する写真家パオロ・ロヴェルシ(Paolo Roversi)が手掛けた。

 周年というと節目となる数字が一般的だが、デザイナーのアレクサンドル・マテュッシにとって“9”には特別な思いがあるという。彼はブランドのこれまでをどう振り返り、これからをどう展望するのか?なぜ9がラッキーナンバーなのか?これらを知るため、9つの質問をアレクサンドル=デザイナーに投げかけてみた。


WWD:なぜ「9」がラッキーナンバーなのか教えてください。

アレクサンドル・マテュッシ=「アミ」デザイナー(以下、アレクサンドル):9は私の人生の重要な場面でいつも登場する数字なんです。私は1980年9月18日生まれで、全ての数字を足すと9、また9の倍数になりますし、私の名前の「Alexandre」「Mattiussi」もそれぞれ9つの文字でできています。ほかにもいろいろありますが、きりがないのでこれくらいにしておきます(笑)。

WWD:9周年のキャンペーンビジュアルで特別にこだわったポイントは?

アレクサンドル:フォトグラファーの人選には特に思い入れがあります。撮影を手掛けたパオロの作品には以前から魅力を感じていて、一緒に仕事をしたいと思っていました。9周年という特別な節目に仕事をお願いできたのはとれもうれしかったですね。パリにある彼のスタジオで行った撮影の様子は、まるで魔法のようにワクワクするものでしたよ。この経験は、ブランドとしてもかけがえのない思い出になるでしょう。

WWD:ブランド立ち上げから9年間で最もハッピーだったエピソードは?

アレクサンドル:ファッションショーは私にとって最もエキサイティングなことのひとつです。モデルがランウエイを歩く瞬間はもちろん、ショー直前のドキドキ感や最後のルックが通り過ぎたときの満足感はほかにありません。

WWD:服作りについて、ブランド立ち上げから変わったことは?逆に変わらないことは?

アレクサンドル:あまり変化していないと言ったらおかしいでしょうか?メンズウエアブランドとして始まり、2年前にウィメンズのコレクションも作り始めたという点ではたしかに変化しています。しかし、「シンプルであると同時にエレガントな作品を作り続けたい」という私の願望は変わりません。きれいなカッティングのコートやシンプルなタートルネック、キャロットパンツなどをバージンウールやコーデュロイ、ポプリンコットンなどで仕上げるというクリエイションの姿勢はどのコレクションにも通じています。最新コレクションとデビューコレクションを比べても、類似点が見つかると思います。

WWD:コロナでファッションの考え方はどう変わった?

アレクサンドル:漠然とクリエイションを続けるのではなく、自分はなぜこれがやりたいのか、誰のためにどれだけの期間でやるべきかなど、多角的に分析をする必要があると気づきました。ファッションを含むさまざまな業界がコロナの影響を受け、それまでと異なる機能を求められることは明白です。それでも私は「ファッション業界はよりよくなる」という希望を持ち、ポジティブに活動していきます。

WWD:ハートのキャッチーなロゴにはどんな思いが込められている?

アレクサンドル:「Ami de Cœur」(ロゴの名称)を直訳すると「ハートのアミ」という意味になります。私は友達や家族にメッセージなどを贈る際に、自分のイニシャル「A」の上に控えめなハートを添えてサインしていて、これがロゴの原点です。お客さまに対するフレンドリーなアプローチを象徴するものでもありますね。

WWD::あなたにとって日本はどんな存在ですか?

アレクサンドル:日本は素晴らしい人々と文化が存在する魅力的な場所。特に東京は、絶え間ない刺激と素晴らしいクリエイティビティのあるほかにない街です。そんな日本で、長くブランドを支持してもらえているのはとてもうれしいこと。ブランド初の海外ブティックが東京だったのも偶然とは思えません。最後に日本に訪れたのは1年前で、ウィメンズウエアの発表記念パーティーのために東京で数日過ごしました。また早く東京に行きたいですね。

WWD:次の9年でどんなブランドに成長させたい?そのためにどんな仕掛けを考えている?

アレクサンドル: 「アミ」がより多くの国や街に届いているとうれしいですね。クリエイションではバッグや靴、ジュエリーなどのラインアップをもっと豊富にしたいし、美容やキッズラインなど全く新しいカテゴリーにも挑戦したいです。ただ、どのコレクションでもブランド立ち上げの際に掲げた「友情」「真実性」「包括性」というバリューはこれからも発信し続けますよ。それが一番大切なことです。

WWD:最後にファンへのメッセージをお願いします。

アレクサンドル:ブランド初期のころから「アミ」をサポートしてくれてとてもうれしく思います。物理的に離れていても、日本のファンが「アミ」をタグ付けしてインスタグラムに投稿してくれるたび、この国とつながっていることを実感しています。ありがとう、日本。

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