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休業中の家賃全額免除のマルイ、「テナントの状況は思った以上に大変厳しい」

 ファッションビル「マルイ」「モディ」を運営する丸井グループの2020年3月期業績は、小売部門の営業利益が前期比12.2%減の100億円となった。21年3月期は未公表だが、すでに4月24日に休業中の家賃と共益費の全額免除などを表明しており、収益の悪化は避けられない見通し。ただ、佐藤元彦副社長は「全取引先にヒアリングしているが、こちらが予想していた以上にテナントの状況は大変厳しい。テナントによっては必要に応じてさらなる支援も検討する。短期的な収益ではなく、テナントとのパートナーシップ強化が中長期的な利益になる」という。

 丸井は緊急事態宣言を受け、4月8日から一部の食品売り場をのぞき、全店舗を臨時休業していた。テナントの支援内容としては、家賃と共益費の全額免除に加え、消化仕入れの取引先への最低保証売り上げの6カ月間(3〜8月)の撤廃、希望に応じ敷金の1〜2カ月分の返却、5〜7月機の支払いの6カ月猶予。なお、緊急事態宣言解除後に静岡や大阪の店舗を順次再開しており、6月1日に首都圏の店舗も含め、全面再開する。

 20年3月期の商品取扱高(EC含む)は同5.0%減の3201億円。月間ベースでは5月8月9月をのぞき、前年割れ。特に週末の臨時休業のあった3月は34.6%減だった。ネット通販の取扱高も同11.0%減の214億円に前年割れに転じた。期末の売り場面積はモディ川越店の閉店により、8100平方メートル減の41万7500平方メートルになった。

丸井は23年3月期までに300億円を投じて、D2CやEC関連企業への投資を掲げており、これまでにBASEやオーダースーツのD2Cブランドのファブリック トウキョウ、パーソナライズヘアケアブランドを運営するSpartyなどに出資。5月にはディネットに出資を行い、コレまで累計で157億円を投じている。佐藤副社長は「”売らない店”戦略は引き続き強化する。D2Cを始めとしたデジタルコマースは小売り、フィンテックに続く第3の柱にする」考え。

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