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レナウン、新社長と前社長が会見 株主総会での親会社による再任否決を説明

 レナウンは、26日付で就任した毛利憲司社長と社長を退任した神保佳幸相談役の会見を東京・有明の同社で27日に開いた。26日に行われたレナウンの株主総会で、親会社の中国・山東如意科技集団からの動議によって社長の神保氏と会長の北畑稔氏の続投が否決されるという異例の事態。社長就任1年足らずで親会社から梯子を外された神保氏は「山東如意との信頼関係は変わらない。だが、当社と山東如意の資本業務提携が10年の節目を迎え、業績が上向かないことに対して(体制を)刷新したいと考えたのだろう」と淡々を話した。

 株主総会の直後に開かれた取締役会で、神保氏が相談役に、会長の北畑氏が顧問に退き、取締役上席執行役員だった毛利氏の社長に昇格する人事が決まった。株式の53%を持つ山東如意の邱亜夫(チウ・ヤーフ)董事長が、北畑氏に代わって会長に就く。急きょ新社長となった毛利氏は「新体制で業績の回復を目指す」と述べた。

 レナウンは2019年12月期で最終損益が67億円の赤字だった。百貨店を中心としたアパレル市場の低迷もあって2期連続の最終赤字だが、損失幅が大きく悪化したのは山東如意の香港子会社からの売掛金回収が滞り、貸倒引当金53億円を計上したためだ。レナウンは山東如意に支払いを強く求めてきたが、現時点でも解決されていない。今回の株主総会での異例の動議と売掛金の回収問題との関連について、神保氏は「関係がないと思っている」と話す。一方、毛利氏は「邱董事長が会長になったため、売掛金の回収問題に率先して取り組める」と期待を寄せる。

 レナウンは2010年に中国の繊維大手である山東如意と資本業務提携を結び、その後、子会社になった。当初見込んでいた相乗効果を出せず、主力販路である百貨店の低迷と並行した苦戦が続く。この数年は赤字とわずかな黒字を行き来するような業績になっている。毛利氏は今後の強化分野としてECをあげるが、同社の売上高に占めるEC化率は3%台で足踏みしており、再建の決め手になるかは未知数だ。新型コロナウイルスで消費市場が厳しさを増す中、抜本的な手を打たないかぎり業績回復が難しい。

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