ファッション

「ショッピファイ」を決済の面から日本上陸に導いた影の立役者 デジカとは何者か?

 デジカは2005年に設立された、ソフトウエアのネット販売やゲーム事業、決済サービス「コモジュ(KOMOJU)」の開発・運営を行う企業だ。中でも「コモジュ」は、14年のローンチ以降、決済金額と導入企業数を着実に伸ばし、カナダ発のECプラットフォーム「ショッピファイ(SHOPIFY)」日本上陸の“影の立役者”になったとも言われている。デジカ創業者のモモセ・ジャック・レオン代表取締役に同社のこれまでの歩みや日本の決済の現状、「ショッピファイ」を日本上陸に導いた経緯を聞いた。

 カナダ出身のジャック代表がデジカを設立したのは05年のこと。海外のソフトエアの輸入販売事業からスタートした。量販店や代理店経由での販売がメインだったが、「当時はデジカも小規模で、不利な条件が多かった」とジャック代表。後に自社ECを構築し、ソフトウエアの直販を始める。決済サービスの企画を始めたのもこの時期だ。「決済は購入の最終ステップ。決済で問題が発生すると信用度を失うし、そもそも売り上げにつながらない。しかし、当時の日本の決済システムは非常に古く、スペックやAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)など、全てが良くなかった。当社でそれらの問題を解決できる決済システムを構築し、カード決済や振り込み、コンビニ支払い、電子マネーなど全てに対応できるようにした」と経緯を説明する。

 14年には、自社EC用に構築した決済システムを他社に開放するような形で「コモジュ」をローンチした。それと並行して、米発のPCゲームプラットフォーム「スチーム(STEAM)」など、海外企業の日本進出を決済の面からサポートするようになる。「ショッピファイ」を日本上陸に導いたのもその一環だ。「ショッピファイと当社は同じプログラミング環境で開発を行っていることもあり、昔から付き合いがあった。その中で、日本の決済を一緒にやろうとかねてから打診していた。後にショッピファイが日本への進出を検討し始めたが、やはり決済がネックとなっていたようだ」と語る。デジカは「コモジュ」を「ショッピファイ」内のアプリケーションの1つとして導入。「ショッピファイ」の決済部分を担うことになった。「われわれは、カード決済のほか、コンビニ決済を導入することを彼らに提案した。コンビニ決済自体はマジョリティーではないが、複数の決済手段があることで、マーチャントや消費者に『他の決済手段も今後は順次導入されるだろう』という安心感を与えることができると考えた」と当時を振り返る。

 「ショッピファイ」のアプリケーションとなることで、韓国アパレル通販の「イチナナキログラム(17kg)」やウィメンズD2Cの「コヒナ(COHINA)」など、同プラットフォームでECを構築するブランドにも「コモジュ」の導入を進めるデジカは、日本の決済をどのように捉えているのか。「例えば北米ではクレジットカードがオンライン決済の90%近くを占めているが、日本では50%程度。日本のように、オンライン上の購入で、振り込みやコンビニ決済など、クレジットカード以外にも決済手段が充実している国は少ない」と分析する。また、「ペイペイ(paypay)」や「ラインペイ」をはじめ、多数のペイメントサービスが乱立している状況に対しては「今は戦争状態だが、M&Aなどを重ねいずれは1社か2社残る程度だろう。われわれが参入してもメリットはないし、ユーザーにとってもメリットがない」。

そんな中で、デジカが新たにスタートするべく準備を進めているのが、オンライン決済用の技術「コモジュQR」だ。「当社が発行するQRコードを各ペイメントアプリで読み取るだけで、購入できるような技術だ。企業側は『ペイペイ』などの各種ペイメントサービスに対応するのではなく、『コモジュQR』を導入するだけで全てに対応できるようになる。既に韓国で実験中だが、手応えを感じている。このサービスに限らず、今後も買う人と売る人の双方がメリットを感じるようなサービスの開発を続けていくつもりだ」。

最新号紹介

WWD JAPAN

広まるSDGs、DXへの挑戦 眼鏡のフォームチェンジが起きている

「WWDJAPAN」4月12日号は、眼鏡特集です。旧態依然と言われる眼鏡業界ですが、コロナ禍で眼鏡や眼鏡店は時代に応じたさまざまな変化(フォームチェンジ)を見せています。アパレル業界でスタンダードになっているサステナブルなモノ作りに眼鏡も取り組みはじめ、年間のビジネスの大きな山場である4月は多くの展示会がオンライン商談に挑戦しました。テレワークやオンライン授業が一般化し、向き合う時間が増えたパソコ…

詳細/購入はこちら