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アマンダ・サイフリッドが語る女性としての生き方や憧れの人、美の価値観、子育てまで

 「ランコム(LANCOME)」のグローバルアンバサダーに米女優で歌手のアマンダ・サイフリッド(Amanda Seyfried以下、アマンダ)が就任した。アマンダは1985年生まれ。アメリカ・ペンシルバニア出身の34歳で、15歳で女優としてのキャリアをスタートさせた。2008年に公開されて、「ゴールデン・グローブ賞(Golden Globes)」にノミネートされた大ヒットミュージカル映画「マンマ・ミーア!(原題:Mamma Mia!)」への出演を機に、トップ女優の仲間入りを果たす。その後「レ・ミゼラブル(原題: Les Misérables)」や「テッド2(原題:Ted 2)」など多数のヒット作品に出演、キャリアを積み上げてきた。私生活では16年に結婚し、17年に第一子を出産するなど母親としての顔も持つ。アマンダに「ランコム」グローバルアンバサダー就任の感想から、スキンケア・メイク方法、美の価値観、さらには育児についてまでを聞いた。

WWD:「ランコム」のグローバルアンバサダーに就任した感想を教えてください。

アマンダ:お誘いをいただいたときは本当に驚きました。不安もありましたが、私の裏表のなさ、偽りのなさを評価してくださってのお声掛けと聞いて、私自身もそれを誇りに思っているのでお受けしました。

WWD:「ランコム」との仕事を通して美に関して新しく知ったことや感じたことを教えてください。

アマンダ:年を重ねることに抵抗がなくなりました。年を重ねることを恐れなくていいんだということ感じましたし、グローバルアンバサダーの役割を通してそれを体現したいと思います。

WWD:2月14日に発売する新化粧水「クラリフィック デュアル エッセンス ローション」の好きなところを教えて下さい。

アマンダ:まず初めに「ランコム」の製品の中でも香りが一番好きです。配合されているブナの芽エキスがバニラのような香りで、まるで食べ物みたいです(笑)。消えていくように浸透していく感触で、体感したことのないテクスチャーです。クリーンで透明感のある肌に仕上げてくれて本当に大好きです。

WWD:「ランコム」の製品を初めて使ったのはいつですか?また「ランコム」のお気に入り製品を教えてください。

アマンダ:初めて使用した製品は「イプノ マスカラ」です。3歳上の姉が使っていた影響で使い始めました。まつ毛がブロンドの私の場合は、マスカラの使い方をマスターすることが重要でした。マスカラをうまく使用すれば印象を手早く簡単に変えられ、自身をチャーミングに演出できます。お気に入りの製品は「ジェニフィック」です。肌が吸い込むようにすぐなじむので、やみつきになるほど大好きな美容液です。

WWD:「ランコム」の哲学は “人生は美しい”ですが、人生をより美しくするものは何ですか?

アマンダ:農場の動物たち、そして自然の中を歩くことです。私はペンシルベニア州の郊外で育ったので、当時飼っていたのは数匹の猫だけでした。なので、今暮らしている農場は私にとって地球上で最も美しい場所だと感じています。山や森の中は、静かで集中できます。私にとっては集中できて地球とつながれるのは素晴らしいことです。

WWD:肌のお手入れに欠かせないアイテムはありますか?

アマンダ:美容液です。メイク前にも使用しますし、もちろん毎晩のスキンケアにも欠かせません。夜は特にたっぷり染み込ませてからベッドに入ります。どんなに疲れていてもメイクをしたまま寝ることはありません。また、乾燥肌なので秋冬はローションのほか、バスタイム後にボディーバームもたっぷり使います。

WWD:よく使うメイクアイテムやテクニックはありますか?

アマンダ:メイクアップならマスカラは欠かせません。それから唇にボリュームがあるので、いろいろなリップカラーで際立たせます。またテクニックとしては、まぶたの表面にアイライナーを使わず内側にのみ入れることです。そうすると目の形がガラッと変わって効果的です。リップだと普段はクリーミーなテクスチャーを好んでつけています。

WWD:これまでの人生で、美容について他の女性から何か教わったことはありますか?

アマンダ:母からメイクは“Less is more(控えめこそ美しい)”と教わりました。10代の頃マスカラを学校に持って行ったり、バスルームに置いたままにしたら叱られたことを覚えています。母は、マスカラをつけると老けたりませてみえたりするからと言っていました。子ども頃に読んだ本の中で主人公が「リップスティックを手に取ると唇に塗り、家を出た」とあり、その一節はいまでも鮮明に覚えています。つまりそれだけで美しいと感じられるということです。

WWD:女性にアドバイスしたいことは?

アマンダ:メイクに関しては際立たせたいパーツを1つか2つ決めて、ほかはあまり触らないようにするのがいいと思います。SNSを見ても若い人は特にメイクが濃すぎるように感じます。自分自身のありままの姿を隠すことで心理的に安心感があるのかもしれません。私が10代のときはそうでしたから分かります。でも、メイクはあなたらしさを隠すものではなく生かすものです。それが私の考えです。だから私はナチュラルメイクが好きなんです。

WWD:当時、憧れていた人はいましたか?また現在はどうですか?

アマンダ: 10代の頃の憧れはクレア・デインズ(Claire Danes)さんです。私の一番好きな映画「ロミオとジュリエット(原題:Romeo and Juliet)」の中で、クレア・デインズさんがまるでノーメイクのようなメイクで出演していて、とても美しいと思いました。最近でいえばケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)さんです。まだ実際にお会いしたことはありませんが、私生活と仕事のどちらも充実した幸福なオーラを感じます。常に自然体でいながらエレガントで美しいのと同時にフレンドリーな雰囲気で、女優として憧れています。

WWD:自身が思う美しい女性とはどんな女性ですか?

アマンダ:自分自身に優しいこと、愛してあげられること、自分の強みを理解していること、謙虚な心を持っている女性です。私の姉がまさに全てを兼ね備えた女性です。ユーモアがあり、人を笑わせることが好きな人です。

WWD:自信を持つことと美しさはどちらが先に来るものだと思いますか?

アマンダ:自信だと思います。笑顔の人を見ると美しいなと思いますが、もし自分に自信がなければ笑顔でもそれが透けて見えます。肌や爪がキレイでいることは自信を持つことの手助けにはなります。しかし本当の意味で自信を持つということは、自身を特別だと思う力から生まれます。そのことに気付けるかは人それぞれ生きている環境によって違います。だから60歳、70歳になってたときに過去を振り返って「10代の自分にこう言ってあげられたらよかったのに」と言うんです。

WWD:自信を失うことはありますか?またそれとどう向き合いますか?

アマンダ:もちろんあります。現場に立つときはいつでも「失敗したらどうしよう」と思います。うまく演技できなかったら、監督が求めるメッセージを伝えられなかったらと。でもそうした気持ちを偽らないようにしているので、あるとき「私はときどき自信を失うことがあって、それを知ってほしい」って監督に打ち明けたことがありました。

WWD:自信を持てないという人に何かアドバイスするとしたら?

アマンダ:自信のなさを認めることは、人として落第ではありません。不安に対してただ正直なだけです。ほとんどの場合、自分が思うほど周囲はそんなこと特に気に留めてもいないものです。だから一息ついて、ただやるべきことをやりましょう。それが私の一番のアドバイスです。自分でもそれを忘れないように心掛けています。

WWD: 若い頃と比べて自分の外見はどのように変化したと思いますか?

アマンダ:私はそれほど外見を気にしていないのであまり鏡を見ません。鏡を見るときも自分の眉間のシワや吹き出物などを不快には思わないので顔をしかめたりはしません。なぜならそれらは自分のほんの一部にすぎないからです。

WWD: 現在34歳ですが、年齢を重ねることについてどう思いますか?30代になることは何か大きな意味はありましたか?

アマンダ:特別なことは感じません。友人の多くは少し年上なので。ですが時々、ふと気づいたら90歳になっているんだろうなと思うので、その意味では34歳は意義深い年齢です。見た目の老いに関しては、一つ一つ対処していくつもりですが、事実を正しく捉えようとも思います。膝に弱ってくるのも変な髪の毛が生えてくるのもOKです。今後、40代、50代と年を重ねていきますが、ボディーケアやスキンケアに熟練して、トラブルもなく気にしないでいれるようになりたいですね。

WWD:子どもが生まれてから、ワークライフバランスの考え方は変わりましたか?

アマンダ:自分がやろうとしていることがどのくらい大切なのかをもっと意識しなくてはいけないと思います。娘への影響を考えると全ての仕事を引き受けるわけにはいきません。昨年の11月以降映画の仕事をしていないのでこれまでより長く娘と一緒にいられるようになりました。娘がハッピーで充実した生活を送っている限り、私は満足です。

WWD:母親になってから気持ちの変化はありましたか?

アマンダ:「子どもが生まれる瞬間に新たに母親という存在が生まれる」という言葉があるように今は娘という存在が私の生きがいです。母親になってからは、自分に対する感情を持ち続ける理由があまりなくなったように思います。新しく手にした娘への責任があるので。この責任感があるからこそ、強くなれたと思います。また、親になるとどうしたってたくさんのことを自問します。例えば、子とどう対話すれば良いか、どんな人に出会ってほしいか、何を学んでほしいか、などです。そうして娘について考えて手本になろうとすることが、強さの源でもあります。娘にとって私を誇りだと思って欲しいし、私から学んでほしい。そして子を信じる両親のもとで育つことがどのようなものか知ってほしいです。

WWD:女性にとって力の源を見つけることは大切ですか?

アマンダ:絶対に必要です。全ての女性が、自分がどういう存在かを知る必要があると思います。人は一人一人違い、それぞれがユーモアや知恵、優しさなど他人に与えられる何かを持っています。そして愛すべき欠点があります。そのやっかいな部分に思いやりを持てないのであれば自分の美しい部分も愛せません。自分を愛せないのなら、自分以外の誰かを愛せません。

WWD:何かモットーはありますか?

アマンダ:いくつもありますが、その一つは“”全ての物事を個人的に受け取らないこと”です。人は物事を個人的に捉えがちですが、それは正しい行動の妨げになります。それから、だれに対しても憶測を持たないようにしています。誰しも何らかの大変な経験を経ているからです。

WWD:最後にグローバルアンバサダーとして女性に伝えたいことは?

アマンダ:美しい肌や髪を手に入れるために決まった方法はないことを伝えたいです。自分らしく、正直であり続けること、それで大丈夫です。誰かのために自分を変える必要はありません。私自身このことに気づくまで時間が掛かりましたが、今では心からそう思えますし、実践しています。