
年に一度のビッグイベント「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA'S SECRET)」のファッションショーが今年も開催された。“エンジェル”と呼ばれる専属モデルたちの華やかなキャットウオーク、初の新人モデル発掘企画、そして今をときめくポップアイコンたちのパフォーマンスの背景には、苦境を乗り越えた葛藤と超克があった。ピンクの紙吹雪が舞うステージの裏と表で何が起こったのか。ブランドの黄金期から現在までを追い続けてきた、業界最強の“ヴィクシー通”ともいえるエディターの岡部駿佑が注目のトピックを紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2026年11月2日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
「ヴィクトリアズ・シークレット」が再び注目の的に
その背景は?
かつて世界中の女性たちを夢中にさせた「ヴィクトリアズ・シークレット」だが、売り上げ低迷や多様性を巡る批判などを背景に、2019年に恒例のファッションショーを中止した。その後、ブランド再建を進め、23年には映像作品「The Tour ’23」を発表。24年には6年ぶりにランウエイ形式のショーを復活した。現在はヒラリー・スーパー(Hillary Super)最高経営責任者のもと、アダム・セルマン(Adam Selman)がクリエイティブを率い、商品やブランドイメージの刷新を進めながら、再成長を図っている。
24年のショーには、BLACKPINKのリサ、タイラ(Tyla)、シェール(Cher)、25年には、TWICEに加え、カロル G(Karol G)とマディソン・ビア(Madison Beer)、大御所ラッパーのミッシー・エリオット(Missy Elliott)がパフォーマンスし、ショーは再注目。ランジェリーショーの祭典として、また話題を集めている。
78億円の“ファンタジー・ブラ”!
栄誉あるブラを、え、カイリーが着るの?!
本物の宝石に彩られた、世にもぜいたくな“ファンタジー・ブラ”は、1996年の初登場以来「ヴィクトリアズ・シークレット」における最高の栄誉として羨望のまなざしを集めてきた。着用した歴代モデルは、長年ランウエイでキャリアを積んてきた功労者たち。そんな中、今年栄えあるモデルに起用されたのは、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)。アメリカのジュエラー「ジェイコブ&コー(JACOB & CO.)」が制作した、4410石ものダイヤモンドを用い、総額5000万ドル(約78億円)という史上最も高価な“ファンタジー・ブラ”の見事な輝きは素晴らしいが、長年見続けてきたファンからすると、キャスティングにおいては落胆せざるを得ない。そこはアレッサンドラ・アンブロジオ(Alessandra Ambrosio)、キャンディス・スワンポール(Candice Swanepoel)、もしくはエルザ・ホスク(Elsa Hosk)が適任だろう!
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