
YKKは6月23日、公正取引委員会から旧下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反で勧告を受けたと発表した。ファスナー製品の加工や検査を委託する下請け事業者との取引で、発注単価を本来の水準より低く一方的に設定した「買いたたき」が認定された。同社は対象となった受注者21社に約2655万円を追加で支払っており、再発防止に向けて社内教育やチェック体制を強化するとしている。
勧告の対象となったのは、富山県内の下請け事業者8社から2023年6〜7月に単価引き上げを求められた49作業。公取委は、YKKが実態に即した作業効率ではなく、自社の製造原価の増加を抑えるために作業条件を設定し、本来あるべき発注単価を下回る価格を一方的に決定したと認定した。実際の発注単価は本来の水準より約9.0〜72.5%低く、一部は当時の富山県最低賃金を基礎とした水準も下回っていたという。
YKKは勧告以前から対象事業者との協議を進め、2025年12月以降の発注単価を見直すとともに、2023年7月まで遡って差額を支払った。同社は「本勧告を厳粛に受け止める」とした上で、コンプライアンスの徹底と再発防止に取り組むとしている。