ファッション
特集 ミハラヤスヒロ 第8回 / 全8回

「ミハラ」の成功の秘訣に迫る

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月25日号からの抜粋です)

本橋:コレクション会場や展示会で立ち話をしていると「『ミハラ』が調子いい」とよく聞きますし、“オリジナルソールスニーカー”を履いている若者をよく見かけます。K-POPアーティストやアメリカのヒップホップ歌手も着用するなど海外でも勢いがあります。人気の理由を探りたく、「メゾン ミハラヤスヒロ」特集を企画しました。

村上:個人的には、アメリカで成功しているところに注目しています。基本的にマッチョな国だし、百貨店は不誠実なので、「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」でさえアメリカ市場の開拓は優先度が低め。成功している日本ブランドは「グランドセイコー(GRAND SEIKO)」とか「フォーティファイブアールピーエム(45RPM)」くらいしか思いつきません。

天才肌かと思っていたら、超ロジカル

本橋:ニューヨークの「マンナハッタ」というセレクトショップが扱うようになって、ヒップホップアーティストの目に留まったようです。スニーカーはアメリカだと28cmくらいが一番人気。31cmまで展開サイズを拡大したそうです。これまで三原(康裕)さんにじっくり話を聞くことがなかったのですが、天才肌なタイプかと思っていたら、一緒に働く社員に言わせると、コレクションも最初に議論・言語化してから作り始めるなど、至極ロジカルな人のようです。そこに古着やモノ作りの知識をドッキングさせて、ブランド立ち上げからずっと一線で活躍しています。

村上:多摩美出身で芸術家気質だから時代に対するアンチテーゼやメッセージが潜んでいます。でも、違う受け止め方をされてもいいという懐の深さもある。それも含めて芸術家っぽいのかも。

本橋:社員の皆さんは三原さんを父親のような存在として慕っていて。商品が最初売れなくても、辛抱強く待ってくれる。“オリジナルソールスニーカー”もヒットまでに1年以上かかったそうです。

村上:約30年一線を走り続けて、酸いも甘いもかぎ分けられるからかもしれないですね。ソスウの社長としての三原さんも注目です。生産管理と営業が強ければクリエイションだけに頼らなくてもブランドとして存続しえるのではないかと、この2つの分野を強化しながら新ブランドにも挑戦するようです。海外で言えば、スタッフ インターナショナルを抱えるOTBに近いかな?「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」だけでなく、「カミヤ(KAMIYA)」や「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」なども含めて、経営者としてどう会社を成長させていくのかにも期待しています。

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