
染色大手の小松マテーレが、製品染め事業を再強化する。これまでは「ガメダイ」で展開してきたが、ビジネスモデルなどを刷新し、イタリア語のティトーリア(染色工場)に由来する「ティントリアーナ(TINTORIANA)」としてグローバルに展開する。2002年からイタリアの同業ティントリア・エミリアーナと提携。小松マテーレがテキスタイルを提供、ティントリア・エミリアーナが製品染めを行う形で「エルメネジルド・ゼニア」などの欧州のハイブランドに製品染めのアイテムを供給してきた。
リブランディングに伴い、今後は染色前の製品やテキスタイルをストックすることで、製品のリードタイムを大幅に削減する。中山大輔社長は「染色前のガーメントをストックしておけば、リードタイムは平均でも2週間ほどに短縮できる。売れ筋を見極めて発注し、売れれば追加生産していく、というムリ・ムダを省いたサステナブルなビジネスモデルを確立したい。そのためには継続的にブランドや小売りとパートナーシップを組むことが必要になる。事業やブランドの規模の大小にかかわらず、新しいビジネスモデルに意欲的な企業やブランドとぜひ組みたい」と意気込む。
小松マテーレは独自開発の製品染め専用機「染料役者」を持ち、「ミー イッセイ ミヤケ」など高度なノウハウが必要な製品染めを展開してきた。無縫製ニット「ホールガーメント」を製品染めで超縮絨させた「コンブ」や、ラミネート素材を製品染めで鮮やかな発色を引き出す「ディマ アローラ」など、ユニークな織り/編みと製品染めを組み合わせた技術では世界の先頭を走る。
リブランディング後は「ティントリアーナ」名義で、日本生産だけでなく、ティントリア・エミリアーナ社によるイタリア生産も積極的に提案する考え。2026年からは微生物発酵インディゴを開発するスタートアップ企業のマイクロバイオファクトリー社によるバイオインディゴを使った製品染めシリーズ「ディゴ ビンテージ(DIGO VINTAGE)」もスタートする。「製品染めは、生地やガーメント設計などの細かなノウハウに加え、クリエイター的な感性も必要で、クオリティーの高いものは日本とイタリア企業の独壇場になっている。今後はティントリア・エミリアーナへの技術者の派遣や交流なども活発に行っていく」(中山社長)考え。製品染め「ティントリアーナ」事業は26年度で売上高3億円、30年度には10億円を計画している。