2025年にファッション界で起きたデザイナー交代は、世界有数のメゾンに新たな時代をもたらした。その影響はランウエイに登場する服にとどまらず、ビューティにも及んでいる。2月19日にニューヨークで開幕した26-27年秋冬のプレタポルテ・コレクションを前に、業界の視線はランウエイのヘアメイクのみならず、時代の空気感そのものに向かっている。(この記事は「WWDJAPAN」2026年2月23日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
ビジョンを伝える媒体としてのビューティ
「主要メゾンのデザイナー交代は、ファッションだけでなく、ブランドを取り巻く美のエコシステム全体を再構築している」と語るのは、化粧品OEM大手インターコス・グループ(INTERCOS GROUP)のアラベラ・フェラーリ(Arabella Ferrari)=チーフ・イノベーション・オフィサーだ。同氏は「その変化が最初に可視化されるのがビューティだ」と話す。
コンサルティング会社ビューティストリームズ(BEAUTYSTREAMS)のマイケル・ノルテ(Michael Nolte)=シニア・バイスプレジデント兼クリエイティブディレクターは、「ビューティは、ファッションメゾンのクリエイティブな方向性を最も迅速かつ雄弁に伝える手段の一つになった。もはやビューティはランウエイルックを補完する存在ではない。ショーの枠を超え、デザイナーのビジョンを日常へと広げる主要なストーリーテリングの媒体になっている」と指摘する。
バックステージのヘア&メイクの顔ぶれも刷新
この12カ月で「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「セリーヌ(CELINE)」「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」「グッチ(GUCCI)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」などでクリエイティブ・ディレクターが交代。2月には「フェンディ(FENDI)」「グッチ」「マルニ(MARNI)」で新デザイナーのランウエイデビューも控える。
それに伴い、バックステージのチーフメイクアップアーティストやヘアスタイリストの顔ぶれも変わった。例えば「シャネル」ではマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)の就任後、メイクをルチア・ピエローニ(Lucia Peroni)が、ヘアをダフィー(Duffy)が担当。直近の2026年メティエダールや春夏オートクチュール、プレタポルテのショーでビューティを手掛けた。過去3年間にわたりランウエイのビューティを指揮してきたリサ・バトラー(Lisa Butler)とジェームズ・ペシス(James Pecis)の後任となる。
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