LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下の化粧品専門店セフォラ(SEPHORA)は1月下旬、約200の取り引きブランドを招きニューヨークで初の「グローバル・ブランド・サミット」を開催した。ギヨーム・モット(Gillaume Motte)最高経営責任者(CEO)が、同社の戦略的ビジョンを直接語った。狙いは、世界的に競争が激しさを増し、地域ごとの市場特性も複雑化する中で、セフォラが「最も選ばれるリテールパートナー」としての地位を一段と確かなものにすることだ。(この記事は「WWDJAPAN」2026年2月9日号からの抜粋です)
モットCEOはサミットに先立って行われた米「WWD」の独占インタビューで、「われわれの楽観的な見通しをブランドパートナーと共有することが重要だと考えている」と語り、「戦略と優先事項を共有し、彼らと一緒に市場を成長させていくことが大切だ。外部需要が自然に生まれることなどないからだ」と説明した。
サミットはセフォラにとって重要な局面で行われた。LVMHグループの中でもセフォラは好調要因の一つで、セレクティブ・リテール部門の2025年度の売上高は、前期比0.5%増の183億4800万ユーロ(約3兆3760億円)、経常利益は同28%増の17億8000万ユーロ(約3275億円)と大きく伸長した。一方で、主要市場の一部では流通チャネルの変化が急速に進んでおり、セフォラもその影響を免れていない。
新興チャネル躍進により競合環境は激化
中南米、英国、中東ではいずれも市場シェアを順調に伸ばしているが、他の主要市場では難しい課題が浮上している。例えば米国では、アマゾン(AMAZON)がプレステージ・ビューティ分野の売り上げシェアを急速に拡大。TikTok Shopも勢いを増し、ローンチからわずか2年でビューティ小売りトップ10入りするなど躍進している。中国は引き続き悩みの種であり、オーストラリアではコスメショップ「メッカ(MECCA)」が依然として圧倒的な市場シェアを握っている。
こうした地域ごとの事情があることで、多くのブランドにとって独占販売についてはより繊細な判断が必要となっている。モットCEOの目標は、複雑化する市場環境の中で、セフォラを「第一に選ばれる小売業者」として改めて位置付けることだ。「われわれは世界で唯一の“グローバルプレーヤー”であり、長年にわたるブランドパートナーシップの実績がある」と述べた。
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