フレグランス大手コティ(COTY)の2026年6月期上半期(25年7〜12月)決算は、純損益が前年同期の1億ドル(約155億円)の黒字から6230万ドル(約96億円)の赤字に転落した。売上高は前年同期比3%減の32億ドル(約4960億円)、営業利益は同34.1%減の3億3320万ドル(約516億円)となり、営業利益率は前年同期の15.1%から10.2%に低下した。
部門別では、プレステージ部門の売上高が同1%減の22億ドル(約3410億円)と小幅な減少にとどまった一方、コンシューマービューティ部門は同5%減の10億ドル(約1550億円)と低迷した。なお、調整後営業利益は同19%減の5億1480万ドル(約797億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は同17%減の6億2630万ドル(約970億円)だった。
暫定CEO体制下で再建フェーズへ
スー・ナビ(Sue Nabi)最高経営責任者(CEO)の後任として、1月1日付で暫定CEOに就任したマーカス・ストローベル(Markus Strobel)=エグゼクティブ・チェアマン兼暫定CEOは、最新の決算内容とともに再建に向けた戦略を発表した。同氏は、同社の立て直しにはまだ多くの課題が残されていると強調した。
ストローベル暫定CEOは、「コティには強力なブランド群、業界トップ水準のフレグランス開発力、垂直統合型のビジネスモデルといった数多くの強みがある。一方で、過去1年半の財務パフォーマンスは期待を下回るものであり、現在の株価はその現実を反映している」と語った。
こうした状況を受け、エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)の再建戦略「ビューティ・リイマジンド(Beauty Reimagined)」になぞらえ、コティは「コティ・キュレーテッド(Coty Curated)」を発表。重点領域の明確化、投資の集中、実行力の改善、主力事業への支援強化を柱とし、立て直しを図る。
さらにストローベル暫定CEOは、「株主価値の向上に向けて、ポートフォリオの見直しを継続している。同時に、他の価値創出施策も検討している」と述べた。
コティは現在、マス向けカラーメイクアップ事業およびブラジル事業を戦略的見直しの対象としている。25年12月には、ウエラカンパニー(WELLA COMPANY以下、ウエラ)の残り25.8%の株式持ち分を投資会社KKRに売却した。ロイター通信によると、KKRは「クレイロール(CLAIROL)」「OPI」「GHD」などを展開するウエラの米国上場を、早ければ26年中にも検討しているという。関係者の話として、同社の企業価値はKKRが支払った43億ドル(約6665億円)を大きく上回る可能性があると報じている。
コティは「複雑なビューティ市場環境と経営陣の移行期」を理由に、EBITDAについての26年度通期見通しを撤回し、第3四半期のみの業績見通しを提示した。第3四半期の既存店ベース売上高は、主にコンシューマービューティ部門の販売動向の弱含みを背景に、1ケタ台半ばの減少率になると見込んでいる。
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