エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)の2025年7〜12月期決算は、売上高が前年同期比4.6%増の77億1000万ドル(約1兆1873億円)、営業損益が前年同期の7億100万ドル(約1079億円)の赤字から5億7000万ドル(約877億円)の黒字、純損益が同7億4600万ドル(約1148億円)の赤字から2億900万ドル(約321億円)の黒字となった。これを受けて、26年6月期通期の売上高予想の下限を上方修正し、1〜3%増とした。
カテゴリー別の売上高では、スキンケアが前年同期比5.1%増の36億2900万ドル(約5588億円)、メイクアップは同0.2%増の21億9400万ドル(約3378億円)、フレグランスは同11.5%増の15億3300万ドル(約2360億円)、ヘアケアは前年同期並みの2億9700万ドル(約457億円)だった。スキンケアとフレグランスが引き続き成長の柱となり、ヘアケアも堅調に推移した。一方で、世界的なメイクアップ需要はやや足踏みするカテゴリーも一部で見られ、同社はチャネルの最適化や新製品の投入による改善を進めている。
地域別での売上高は、米州が同0.5%減の23億9200万ドル(約3683億円)、欧州・中東・アフリカは同6.7%増の(約3209億円)、アジア太平洋は同4.6%増の17億7300万ドル(約2730億円)、中国本土は同11.2%増の14億6000万ドル(約2248億円)だった。
最大の成長ドライバーとなった中国本土市場は、2四半期連続で2ケタ成長を達成。スキンケアなど主要カテゴリー全てで小売りの売上高が伸長し、「ラ・メール(LA MER)」「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」「ル ラボ(LE LABO)」などのブランドが市場シェアを拡大した。
また、日本市場では「M・A・C」や「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」のメイクアップをはじめ「ル ラボ」などフレグランスブランドが好調で、米国、中国、日本などの主要市場でプレミアムビューティ分野でのシェアを押し上げた。米国や西欧主要国でもスキンケア、フレグランス、ヘアケアが伸び、全地域でバランスの取れた成長を示した。
ステファン・ドゥ・ラ・ファヴリー(Stephane de la Faverie)最高経営責任者(CEO)は声明で、「26年度第2四半期は強固な売り上げ成長と利益率の改善を伴う実績を残し、第1四半期と併せた上半期としても堅調な業績となった」と述べ、26年度通期の見通しについて「新戦略の成果が着実に現れている。売り上げの成長を回復させ、営業利益率の拡大を実現できると確信している」とした。なお、同社は新戦略ビジョン「ビューティ リイマジンド(Beauty Reimagined)」および「プロフィット・リカバリー・アンド・グロース・プラン(Profit Recovery and Growth Plan)」のもと業績の立て直しに取り組んでいる。大規模な組織再編、文化変革と消費者向けの投資を進めており、今年度は4年ぶりの売上高成長と利益率改善を見込んでいる。
ただ、今回の発表に対して投資家の反応は分かれており、リストラ費用や関税をめぐる不透明感への懸念から株価は一時的に下落する局面も見られた。同社は関税関連の逆風が26年度通期の収益性に約1億ドル(約154億円)の影響を及ぼすと見込んでおり、その大半は下半期に集中するとしている。