「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は10月4日、2026年春夏コレクションをパリで発表した。会場周辺に集まった“「ギャルソン」ラバー“の多くが着用していたのは、”小さきものほど、強いもの(smaller is stronger)”をテーマにした25-26年秋冬コレクションのピース。ピンストライプやチェック、グレーのフランネルといったクラシックなメンズスーツ地を、彫刻のように成形した異形のセットアップが目立った。その立体的なフォームは、遠目にも「コム デ ギャルソン」とわかる存在感だ。同日朝には、「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」も同じ会場でショーを開催。バイカージャケットを再構築したデザインをまとう来場者が目を引いた。
スタイリングの多くは、「コム デ ギャルソン」や「ジュンヤ ワタナベ」のみならず、「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」、そして「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」や「ホダコヴァ(HODAKOVA)」などドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)で取り扱われるブランドとのミックス。いずれも、川久保玲デザイナーが「小さな規模でも素晴らしい仕事をしている」と認めるブランドたちだ。それぞれの服が持つ“小さな声“が集まり、確かな力となることを示すかのように、“「ギャルソン」ラバー“たちは思想を服で語る同ブランドの美学をまとい、今季もパリの街角を席巻した。