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木村カエラがデビュー15周年を振り返る 「ポジティブであり続けるために未来しか見ない」

 2004年にデビューして今年15周年を迎える木村カエラ。7月31日には、全て新曲となるニューアルバム「いちご」を発売する。今回のアルバムでは、Charaやあいみょん、AAAMYYY(エイミー)といった女性ミュージシャンとコラボ。「常に新しい自分でありたい」と語る彼女に、この15年間の思いを語ってもらった。

WWD:デビューから15年。この15年は長かった? それとも短かった?

木村カエラ(以下、木村):短かったです。あっという間でした。

WWD:その中で一番思い出に残っていることは?

木村:デビューできたときはもちろんうれしかったですが、5周年のライブを横浜の赤レンガ倉庫でやったこと。ちょうど「Butterfly」をリリースした時期で、多くの人が集まってくれた光景は今でも忘れられないですね。周年ごとのライブは思い出に残っていて、やるたびにまた次もがんばろうとパワーをもらえます。

WWD:デビューしたときに、15年続けるというのは想像していた?

木村:デビューするときに周りの大人たちに「女性アーティストは10年続けるのは難しい」と言われて、それが悔しくて絶対に10年は続けてやると決意してスタートしたんですが、気が付けば15年たちました。

WWD:15周年のアルバム「いちご」を7月31日にリリースする。アルバムタイトルの「いちご」はすぐ決まった?

木村:すぐ決まりました。1と5で「いちご」。タイトルはだいぶ前から決まっていて、それに合わせて“カエラ姫”という新種のいちごを作ろうという話もあったんですが、そっちは全然進行しなかったです(笑)。

 

WWD:アルバムの表題曲でもある「いちご」は木村カエラさんが作詞作曲を手掛けた。その思いは?

木村:アルバム「いちご」は全てオリジナルの新曲なのですが、当初からタイトル曲は自分で作詞作曲をしようと考えていました。15年で成長できたことと感謝の気持ちをこの「いちご」という曲には込めました。

WWD:アルバムではCharaさんやあいみょんさんなどともコラボしている。どういう経緯でコラボが決まった?

木村:このアルバムを作るときに、“常に新しい自分でいたい”という気持ちからスタートしています。これまでに積み上げてきたものを一度なくして、また一から作り始めるといったイメージ。15年やっていると後輩もできるし、逆にずっと先を走っている先輩もいて、今回はリスペクトする後輩、先輩と一緒に作品を作って、新しく生まれ変わっていけたらいいなという思いでコラボしました。

WWD:Charaさんとは「ミモザ」と「曖昧 me」の2曲でコラボしているが、これは最初から2曲とお願いした?

木村:最初は1曲のつもりでした。Charaさんにははじめ、「ミモザ」という曲をやりたいと相談したんです。それで2人でいろいろと曲について話し合っていると、Charaさんからたくさんデモがあがってきて、その中に歌いたいなと思ったのが2曲あったので、「2曲使わせてもらっていいですか?」ってお願いをして、それで2曲コラボすることになりました。

WWD:あいみょんさんとは「Continue」という曲でコラボしている。

木村:彼女が生み出す歌とか言葉がすごく好きで、デビューしたときはすばらしいアーティストが出てきたなと思いました。女性が応援したくなるアーティストですよね。あいみょんちゃんは、これまではソロの女性アーティストには楽曲提供をしてこなかったみたいなんですが、「カエラさんなら書きます」と言ってもらえました。彼女は曲と詞を同時に書くので、私が伝えたいことを言って、歌詞に入れてもらいました。年を重ねていくこと、それが“おばさん”っていう言葉だったりするんですが、そういうことをポジティブに歌っていけたらいいなと2人で話しながら作っていきました。

WWD:ジャケットもアーティスト写真も、アートディレクションはとんだ林蘭さんが手掛けた。以前からお付き合いはあった?

木村:グッズのデザインをやってもらったり、ファンクラブ向けの会報誌ではコラボをしていました。個展にも行ったりしています。「いちご」って聞くとかわいらしいイメージになるので、少し毒っぽさが入った方がいいなと思って、アルバムのADはとんださんがいいなと思ってお願いしました。

WWD:このアルバムを通して伝えたいことは?

木村:「続けていくためには変わっていくことが必要」ということかな。自分が変わっていくことが、続けていくことにつながる――そんな思いが詰まっていると思います。

WWD:木村さん自身変わっていくことで、ファンが離れていく怖さは?

木村:全然ありますよ。でも結果としてそれでよくなればファンも増えていくと思うんです。でも変わっていくことが私にとってすごく大切なことだから、ファンの人にはそんな私にもついてきてほしいです。

楽しいことにたどりつくために、つらいことも乗り越えられる

WWD:15年でつらいこともあった?

木村:それはたくさんありました(笑)。楽しいことも、つらいこともありました。でも結局、楽しいことにたどりつくためにがんばっているんだと思う。つらいことも多いけど、それを乗り越えると楽しいことが待っているからやっていられる。その繰り返しですね。

WWD:カエラさんは常にポジティブなイメージ。

木村:それはよく言われます(笑)。先のことしか見ないようにしていて、終わったことは引きづらないようにしています。あとは後悔しないために一生懸命やること。常に未来を見ておけば先に進むしかないし、過去は変えられないけど、未来は自分で変えられる。変えられることしか見ないように心がけています。

WWD:少し話題を変えて、木村カエラさんといえば個性的なヘアスタイルとヘアカラーも特徴的だが、こだわりはある?

木村:そうですね。でも意外とこだわりはないですよ(笑)。

WWD:ヘアは気分によって変えている?

木村:ヘアカラーがすごく好きで、気分というよりは作品によって色を変えています。今回いちごで、いちごと言えば赤じゃないですか。だから最近はずっと赤髪です。例えばカミナリっぽいってなると、黄色とか。自分が作品から見えてきた色でヘアカラーも変えて、作品に関わっている期間はその色を続けています。

WWD:今までで一番気にいっている色は?

木村:赤っぽい色は気分が上がるから好きなんですが、前に真っ青にしたことがあって。やってみたらすごくしっくりときて、そのときの青髪が気に入っています。

WWD:モデルとしても活躍していたが、ファッションのこだわりは?

木村:あまり人と同じ格好をするのは好きじゃなくて、かぶらないファッションは心掛けています。古着が好きで、ブランドものと古着をミックスしてコーディネートすることが多い。あとは自分のサイズに合っていることも意識しています。

WWD:最後に15年前の自分にアドバイスするとしたら、何と伝える?

木村:15年前の私はすごく人見知りで、あいさつが全然できなかったんです。しかもモヒカンとかで、テレビ局では「あいさつができない生意気なやつ」で有名でした(笑)。本当に極度の人見知りで、目を見て話せないし、自分ではあいさつはしているつもりだったんですけど、テレビはたくさん初めましての方にお会いするので本当に苦手でしたね。だから「あいさつはしっかりしなさい」って伝えたいですね(笑)。