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「ヴァン クリーフ」とバレエの深い絆から生まれるジュエリー

 「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS以下、ヴァン クリーフ)」は12月7日銀座本店で、ハイジュエリー“バレエ プレシュー(BALLET PRECIEUX)”の発表会を行いました。

 店内には、バレリーナをモチーフにしたクリップや、バレエからイメージを膨らませたハイジュエリーが展示されていました。愛らしいバレリーナのクリップは、生き生きと表現され、ダイヤモンドやエメラルド、サファイアなどがチュチュやヘッドドレスにちりばめられています。さまざまなカットのダイヤモンドとマザーオブパールを用い、センターにブルーサファイアをあしらった見事なネックレスなどもありました。2階には、今回のコレクションの主役ともいえる「白鳥の湖」のオディールや「くるみ割り人形」の金平糖の精のクリップ、「火の鳥」をテーマにしたイヤリングなどがディスプレーされていました。今にも動き出しそうなほど躍動感に満ちたジュエリーにうっとり。ファンタジーを宝石で表現した芸術品といえる完成度の高さです。

バレリーナから見た“バレエ プレシュー”

 そして、バレエがテーマのハイジュエリーのお披露目にぴったりの特別ゲストが登場しました。新国立劇場バレエ団プリンシパルの米沢唯さんとソリストの木村優里さんです。ピンと背筋が伸びた美しいたたずまいは、バレリーナならでは。2人は3大バレエの一つ、「眠れる森の美女」の原作であるグリム童話の「いばら姫」の朗読とマイムを披露しました。バレエにはセリフがありません。その代わりに身振り手振りでその意味を表現します。それがマイムです。優雅なマイムの後に、バレリーナから見たコレクションの感想を2人交互に話しました。米沢さんは「こんなジュエリーがあったのだと驚きました。ダンサーの動きが止まった時をジュエリーに閉じ込めているようです」とコメント。木村さんは、「体重のかけ方や、ポジション、デコルテのなめらかなラインなど細部まで丁寧に表現されていると思います」と話しました。

「ヴァン クリーフ」とバレエの深い絆

 「ヴァン クリーフ」はバレエと縁の深いジュエラーで、その歴史は1939年にさかのぼります。創設者の一人であるエステル・アーペル(Estelle Arpels)の甥のクロード・アーペル(Claude Arpels)が、ニューヨーク・シティー・バレエ団を設立した振付師のジョージ・バランシン(George Balanchine)と出会います。アーペルは5番街のブティックにバランシンを招待し、2人は宝石への情熱を共有するようになって翌年、メゾン初のバレリーナのクリップが製作されます。

 芸術的な絆を深めた2人によるバレエ「ジュエルズ」が67年に誕生します。バランシンはエメラルド、ルビー、ダイヤモンドという希少な3つの宝石をバレエで表現しました。第1部の“エメラルド ”にはフォーレ(Gabriel Faure)の、第2部の“ルビー”にはストランビンスキー(Igor Stranvinsky)の、第3部の“ダイヤモンド”にはチャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky)の楽曲が採用されました。「ヴァン クリーフ」は2007年、「ジュエルズ」の誕生40周年を記念し“バレエ プレシュー”ハイジュエリー・コレクションを発表し、13年には「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」などロシア・バレエを代表する作品にちなむ新作が加わりました。

 バレリーナの優美で躍動感あふれる様子や、体に合わせて揺れるチュチュなどを繊細なラインで描き、輝く宝石をちりばめたクリップは「ヴァン クリーフ」のシグニチャーの一つとして知られています。