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次世代ブランド「フーフー」の「最高じゃなくても最適な服」

 「ユニクロ(UNIQLO)」や「ザラ(ZARA)」などのファストファッションが勢いが増す中、自らを“ニューウェーブなファストファッション”と位置付け、若年層の人気を着々と得ているウィメンズブランドが「フーフー(FOUFOU)」だ。同ブランドは2016年にデザイナーの高坂マールが“健康的な消費のために”EC専売のハンドメードブランドとしてスタート。現在、1万円以下の価格帯の商品を月2型、合計で約250着生産しているが、商品は毎月完売。まだまだ小規模ながら、これからは徐々に生産数を増やし、リアル店舗の出店も考えているという。高坂デザイナーの考える“健康的な消費”、そして“ファストファッション”とは?

WWDジャパン(以下、WWD):ブランド設立のきっかけは?

高坂マール「フーフー」デザイナー(以下、高坂):文化服装学院(以下、文化)に在学していた時「自分と比べて、周りの学生の人はいい服を作っているな」と感じていました。そこで重要になってくるのは「作った服を欲しいと思ってくれる人たちにどう届けるのか」ということ。自分が作った服を「いいな、欲しいな」と思ってくれる人達は世界中のどこかには必ずいる。あとはその服が届くまでの道筋をしっかり考えれば誰でもできるのかな、と思ったんです。それがきっかけかもしれません。

WWD:“ニューウェーブなファストファッション”と「フーフー」を位置付けたのはなぜ?

高坂:最初の頃は“スーパーチープ”とか言っていました。キャッチーな言葉が思い浮かばなかったので(笑)。ただ、ブランドを始めた時からファストファッションを意識していました。かっこいい、革新的なファッションは個人的にはちょっと違う。日常をグレードアップするような服は「コモリ(COMOLI)」や「オーラリー(AURALEE)」などから既に出ている。そういった既存ブランドの隙間から出てきたものが「フーフー」なんです。程よくオシャレで、そこそこ質がいい。しかも安い。そして「エバーレーン(EVERLANE)」のように生産背景の情報を発信してもいます。それが「フーフー」の考える“ニューウェーブなファストファッション”です。

WWD:“健康的な消費”というブランドのコンセプトもそういった考えから来ている?

高坂:そうですね。結論から言うと「服って今やそこまで必要ないし、誰も興味ないかも」と思ったのがきっかけです。多分、SNSの発達が大きな理由なんだと思います。昔は服装とかの見た目が周りと違うことが個性だと考えられていた。でも、今はネット上に自分の個性を出せるアカウントをみんなが持っている。自分の描いた絵や撮った写真とかをネット上で披露できる。だから別に外見で個性を出す必要がないんですよ。服にお金をかけるよりもナイトプールとかの方がインスタ映えも狙えるし、楽しい。でも、「ユニクロ」や「ザラ」だけでは満足できない。そういった人たちが買えるような服を売りたい。消費者にとって最高な服にはなれなくても、最適な服にはなれればいいと思っています。