「シャネル(CHANEL)」は5月31日、2016-17年“メティエダールコレクション パリ コスモポライト”のショーを東京の綱町三井倶楽部で開催した。“メティエダール“はフランス語で“手仕事”を意味し、同コレクションは刺しゅうや羽飾りなど芸術の域にも達する職人技をふんだんに取り入れているのが特徴。年に一度開催しており、昨年12月にパリのリッツホテルで発表した内容を東京で再現した。リリ=ローズ・デップ(Lily-Rose Depp )らトップモデルも大勢来日し、ショーを盛り上げた。
会場の綱町三井倶楽部は、クラシックな内装を生かしつつ白い花がふんだんに飾られ、サロンのような雰囲気に。登場したのは、ツイードのスーツや羽根や刺しゅうを飾ったドレスなどアイコニックなアイテムに加え、ニット地のダウンジャケットやTシャツドレスなどカジュアルなアイテムまでと幅広い。同時にパワーショルダーのジャケットなどトレンドも随所に取り入れている。日本の人気女優・モデルの小松菜奈もニットのバミューダーパンツにロングのツイードジャケット姿で登場し、若い顧客から歓声があがった。
シャネルはオートクチュールを支えるアトリエの職人技を保護・発展を長年取り組んでいる。刺しゅうのルサージュやモンテックス、羽根細工とカメリアのルマリエ、靴のマサロ、帽子のメゾン ミッシェル、プリーツのロニオンなどがそうだ。メティエダールはこれらの職人技を取り入れたプレタポルテで、2002年からスタートした。
今回、同コレクションを日本で発表した理由について来日したブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル ファッション部門プレジテントは、「“メティエダール”は、シャネルにしかない唯一無二の存在であり価値観。カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)も力を入れており、日本の顧客に見てもらいたかった」と話している。