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マッシュ近藤社長が学生に伝えるファッション企業の選び方

 マッシュホールディングスの近藤広幸・社長は、2016年11月の顧客イベント「スナイデル パーク プロジェクト」で東京と東北の大学生と専門学生約30人を招待した講演会を行った。講演では、「スナイデル(SNIDEL)」でアパレルを始めてグループ企業に発展した歩みから、トレンドの追いかけ方、変化するファッションビジネスまでを熱弁した。

 国内外に約2400人の従業員を抱えるマッシュグループは、国内計266店舗で売上高600億円(2016年8月期見込み)、海外計147店舗で売上高120億円(16年12月期見込み)を達成しようとしている。近藤社長は、「05 年に『スナイデル』を立ち上げてから、たくさんのファンに支えられてきた。デザイン会社から始まり、アパレルを始めた1999年は、デザイナーが1人しかいなくて、とにかく分からないことだらけだった。しかし、0を1にすること、新しいものを生み出すとは、そういうこと。そのためにたくさんの社員の力を集め、あらゆることにチャレンジしてきた。ファッションビジネスの成長には波があるが、不安定になる人たちは0から始めていないのだと思う。山や谷のある中で、すでにあるモノやアイデアからスタートすると、原点が谷になってしまう。一番大事なことは、ファッションが好きという思いだが、共有できるチームを作らなければいけない。売る人と作る人との熱意や思いが重なることで、女性をもっときれいに見せられるようないいものが生まれる」とマッシュの根底にあるモノ作りについて話した。

 同社は「スナイデル」や「フレイ アイディー(FRAY I.D)」「リリー ブラウン(LILY BROWN)」「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」などの20~30代女性のファッションやライフスタイルを考えたブランドから、最近ではスタイリストの白幡啓を起用した「スタイリング/」や40代ママにも人気の「ミラ オーウェン(MILA OWEN)」まで、マーケット問わずトレンドを発信している。トレンドのつかみ方について近藤社長は、「最近は雑誌だけを見て流れを読む傾向にある。この一年、どんな変化があったか、昨年と何が違うのかを理解できていないとファッションの流れは読めない。ここ数年で変化があったブランドは『グッチ』。究極の普通“ノームコア”がはやる中、派手なデザインやこれまで着たことのない色、総柄のワンピースを着てみようという女性の気分を高めた。ワクワクさせた。変わることを恐れなかった『グッチ』はすごいと思う。クラフツマンシップがあるからバカっぽくならない。変化を恐れず、チャレンジしていくこと、0から1を作るクリエイターは世界の流れを読んでいる」と話す。