PROFILE: Ettone(エトネ)/アーティスト
2025年にクリエイティブレーベル「O21(オーツーワン)」から誕生したクリエイティブガールグループ、Ettone(エトネ)。aespaやLE SSERAFIMなど数々のグローバルヒットを手掛けてきたプロデューサー・ALYSAが率いるこのグループは、既存のグループ像とは一線を画す“自律的な共創スタイル”を掲げている。
4月22日にリリースされた3rd デジタル・シングル「トワイライト」は、ヒューマンビートシンガー・YAMORIを迎え、メンバーのanriとshionが制作に参加。街に流れる17時の防災チャイムを起点に、大人の階段を上る途中の揺れ動く等身大の葛藤や感情を表現している。独自の音楽ジャンル“LOOSE POPS”を提唱する彼女たちの、バラバラな個性が共鳴する“現在地”とは。
それぞれの個性が共鳴する7人のメンバー
——「WWDJAPAN」初登場ということで、まずは1人ずつ自己紹介をお願いします。
chiharu:福岡県出身の21歳です。最近は編み物にハマっていて、いつかクリエイティブとして形にできたらと思っています。
mirano:東京都出身の19歳です。大食いで、今日も現場でおにぎり3つとドーナツ、スパムおにぎりをしっかりいただきました(笑)。うどんは3玉いけます!
pia:オーストラリア出身で、20歳です。ビンテージショップが好きで、ブランドの過去シーズンのアイテムを見つけるのが楽しみです。
koyuki:栃木県出身の20歳です。最近は読書を始めて、特に心理学や「人の思考」にまつわる本を読んでいます。
yuzuki:北海道出身の24歳です。マイブームはたくさんあって、アニメや映画、読書はずっと好きです。あとは散歩です。
anri:千葉県出身の20歳です。最近は早起きを習慣にしていて、ランニングをした後、誰もいないカフェで政治哲学や正義論の本を読むのが今の趣味です。
shion:千葉県出身の19歳です。最近はシール集めをしていて、友達と情報共有しながらレアなシールを見つけるのが楽しいです。
——Ettoneはクリエイティブガールズグループということで、歌唱やパフォーマンス、あるいはクリエイティブの面で、自分がどうグループに影響を与えているかを伺いたいです。
pia:音楽的にはみんな声質や憧れのアーティストは結構バラバラだけど、それが合わさるとすごくいい感じになるんです。私の場合でいうと、海外育ちなので、洋楽やR&Bのニュアンス、グルーヴを楽曲に落とし込むことを大事にしています。
koyuki:私は声がストレートに響くタイプなので、その声質からまっすぐにメッセージを届けられているんじゃないかなと思っています。あとは広い音域が出せるので、ハーモニーを出す際にも活躍はできているのではないかなと思います。
mirano:私はダンスが一番得意なので、ライブで表現する際のステージングを率先して担える部分があります。パフォーマンスビデオを作る際の振り付けは、歌詞の言葉をどう動きに落とし込むかを任せてもらっているので、もっと研究して、ダンスでどうEttoneらしさを表現するかをもっと突き詰めていきたいです。
chiharu:私は面白いと思うセンサーが働くんです。面白いことを見つけるのがすごく楽しくて。それを活かして、構成を考えたり、全体のバランスを見て、「これを組み合わせたら面白い」という構成力やアイデアで貢献したいです。
yuzuki:R&Bやヒップホップが好きでよく聞くので、歌う時に心地よいリズムやニュアンスの提案をしながら、Ettoneの楽曲に合わせたらどういう風になるのか想像しながら歌っています。そして何より「人間らしさ」というか、「人間としてどう感じたか」という生身のスパイスを加えるようにしています。
anri:私たちが作っているエンタメは、独りよがりのクリエーションではだめだと思っています。世界で何が起こっていて、今私たちがこの社会で作品を出すことにどんな意味があるのか。その、社会とEttoneをつなぐ土台となれる存在でいたいです。そのために学び続けることをやめずにいたい。広く深くいろんなことを知って、社会を俯瞰的に捉えてアウトプットしたいです。
shion:私は、コミュニケーション力ですね。クリエイティブって人生経験やその人の性格などが、そのまま素直に出るものだと思っています。ほかの人の経験や感情を素直に理解することが、クリエイティブにもいい影響がでるのかなと思うので、コミュニケーションで得たことを反映させることを意識しています。
“LOOSE POPS“という新たな音楽的回答
——Ettoneが掲げる“LOOSE POPS“というコンセプト。みなさんの中では具体的にどのような感覚を指しているのでしょうか。
shion:自由度がある分、“Ettoneらしさ”みたいなのが、最初は私にとってはふわふわしたものだったんですけど、最近やっと自分の中で感覚として認識できてきました。それはみんなで曲を作ったり活動を続ける中で、はっきり輪郭が見えてきたというか。
chiharu:私たちの曲って「今」自分たちが感じていることを書いているんです。等身大の気持ちが反映されているので、私たち一人ひとりが「今」何を感じているかそのものが大事になってくるんですよね。完成されたものではない、自然体の音楽が“LOOSE POPS“になっていると思います。
mirano:楽曲によってシティポップ調もあれば、ジャズにヒップホップを乗せた新しいものもあります。でも総じて、現代を生きる人の感受性に寄り添う「今っぽさ」は共通しています。正解がないことが正解というか、リスナーのみなさんの人生経験によって受け取り方が変わる「間」を残しています。
anri:私が思うのは、それぞれの個性を消さずにいられること。でも、バラバラの個性を全面に出すということではなく、それぞれが自分らしくいたまま、ありのままの声を重ねた時に生まれるケミストリーそのものがEttoneらしさなのかな。記号として誰かに届けるものではなく、言語化する前の「光」や「色」や「音」、そして「余韻」のような雰囲気にEttoneらしさが宿っている気がします。
——所属レーベル「O21」は「クリエイティブファースト」を掲げています。制作に自由度は感じますか?
shion:それこそトラックメイキングをしたら、自分たちで作詞作曲をして、SoundCloudにアップできたり、クリエイティブを実践できている手応えがあります。
yuzuki:楽曲ごとに違うメンバーが作詞作曲に関わったりするので、毎回楽しみだし、勉強になりますね。
anri:作った曲の聴かれ方は、聴く人の人生経験や感覚に頼る部分だと思っていて。だからこそメンバー間のフィードバックも面白いです。そこで新しい発見が生まれるので、本当にいいサイクルが実感できています。
ALYSAと築く、対等なクリエイティブ
——国内外のトップアーティストのヒット曲を多数手掛ける音楽プロデューサーのALYSAさんはどういう方ですか?
shion:面白くて、パッションがあって、情に厚い方ですね。私たちのことを想ってくれているんだなというのが伝わってきます。
koyuki:プロデューサーという立場でありながら、教える側というより「一緒に作り上げる」という同じ目線でキャッチボールをしてくださいます。
pia:セッションの時も、ALYSAさん含め全員がアーティストとして対等に接してくださいます。話しづらいこともクリエイティブのためなら話せる、共に作業する空間になっています。
——独自性を感じますが、既存のガールズグループやアイドル像に対して、違和感を持ったことはありますか?
chiharu:違和感はありません 。今の音楽シーンを生きる全てのアーティスト、アイドルの方々を尊敬していますし、私たちも「こうありたい」というEttoneとしてのスタンスを持って活動しているだけで、どのグループもそうなのかなと思っています。
——アンチテーゼとして活動しているわけではないと。では、どういうポジションで活躍していきたいですか?
chiharu:具体的にどこを目指すというより、私たちが紡いだ音楽がどういう方に届くかをワクワクしながら活動したいです。
koyuki:ターゲットを絞るのではなく、聴き手がどう感じるかを大事にしながら、その方々に寄り添っていけたらいいなと思います。
——具体的なファン層のイメージはありますか?
anri:レーベルのスローガンである「クリエイティブファースト」に対して、私たちは本気でありたいと思っています 。だからこそ、音のこだわりや時代背景へのリスペクトに共鳴してくれる、純粋に音楽に刺さってくれる方に届くとうれしいですね。
「ガクチカ」と「幸福論」が
交差する新曲「トワイライト」
——新曲「トワイライト」のこだわりについてを伺えますか。
anri:今作は、私とshionで歌詞を書かせていただきました。一見ノスタルジックで楽しげな雰囲気ですが、その中には社会のしがらみや違和感の中で窮屈さを感じている人に、「本来のあなたはこんなキラキラした景色を見ていたはずだ」と気づくきっかけになってほしいという願いを込めています。
——ご自身の「今」の気持ちも反映されているのでしょうか。
shion:私とanriは現役大学生というのもあって、そこで生まれた葛藤も反映されています。「ガクチカ」や「履歴書」といった具体的な就職ワードをあえて歌詞に盛り込んだのもこだわりです。
anri:幸福論に近い話かもしれませんが、「お金をもらえずともしたいことは何か」という問いに立ち返った時、子ども時代に何を考えていたかに繋がりました。社会に属そうとする自分と、クリエイティブを仕事にする自分が両方見える立場だからこそ、書けた歌詞です 。
バラバラな7人が描く
ファッションと未来
——今日の衣装を含め、曲ごとにイメージが違って、ファッションについてもかなり自由な印象です。
yuzuki:普段着も本当にバラバラだよね(笑) 。
pia:7人で出かける時も系統が違いすぎて面白いんですよ。グループ像に寄せるのではなく、自分が好きなものを着る。同じアイテムを渡しても、スタイリングは全然違うものになると思います 。
——最近気になっているファッションアイテムはありますか?
anri:バンダナかな。この前フェスでバンダナを頭に巻いている人を見かけて、そのスタイリングが格好良くて。色で遊ぶ時によさそう。
koyuki:さらっと着れるシャツですね。今は白や水色で探しています。
chiharu:私はナポレオンジャケット。あとはミントグリーンのバッグとか。
shion:キャスケットが欲しくて、いつも探してます。
yuzuki:バングルとかもいいですよね。あとは春なので花柄のアイテムに目がいっちゃいます。
pia:アイウエアは?
mirano:確かに私も、メガネとかサングラスとかはどこのお店に行っても見ちゃいますね。
——最後に、これからのグループの目標を教えてください。
anri:メンバーだけでビートメイクから作詞作曲、あわよくば映像制作までを完結させるクリエイションを行うことです。これはデビュー当時からの目標で、それに向けて今、動き出しているところです。そして感受性が長けているメンバーも多いので、映像作品から楽曲を作るというのもやってみたいことの一つです。いつかドラマや映画の主題歌をメンバーで作り上げることができたら最高ですね。
PHOTOS:TAKUYA MAEDA(TRON)





