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日本上陸10年プレミアム香水「フエギア 1833」 創業者と日本代表に聞く“アンチ・マーケティング&SNS”でも継続成長できる理由

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アルゼンチン発フレグランス「フエギア 1833(FUEGUIA 1833)」(以下、フエギア)は今年、日本上陸10周年を迎えた。その顧客イベントのために、同ブランドのジュリアン・ベデル創業者兼パフュームクリエイターが来日した。2015年に「グランドハイアット 東京」内に出店後、知る人ぞ知るフレグランスブランドとして香水のプレミアム市場をけん引する存在に。21年にはギンザ シックス、23年には麻布台ヒルズへ出店。今年3月は大丸心斎橋へも店舗をオープンするなど、市場を拡大している。来日したベデル創業者と同ブランドを日本で展開する浦岡潤代表に、話を聞いた。

1店舗からスタートし、10年で年商が約10倍に成長

今年、日本上陸10周年。上陸当時、日本はまだ香水砂漠と呼ばれ、ニッチフレグランスも少なかった。べデルは、「日本はとても難しい市場。商品のクオリティーはもちろん、ブランドに対する信頼が必要だ。上陸当初の5年間は苦労したよ。投資もしたし、市場が成長するには時間もかかった」と話す。とはいえ、香りの質が評価されて、上陸後は毎年予算を達成。浦岡代表は、「最初の5年間は六本木店1店舗で、コロナ禍もあったので売り上げが伸びなかった。上陸から10年で売上高は約10倍、現在の年商は10億円以上だ」と話す。

苦戦した5年間で売上高が伸びた理由は、「コロナ禍でECをスタートし、1mLの販売も始めた。受注した当日に発送したのが好評だった」と同代表。100mLで4万円程度からと高額な「フエギア」。コロナ禍で香りへの関心が高まり、プレミアム香水が自宅にいながら1mLで試せる点が支持された。

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