ファッション

【パリコレ】「イッセイ ミヤケ」が素材と加工で描き出すさまざまな光

 「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は、宮前義之デザイナー就任後、ショー音楽を手掛けている「オープンリールアンサンブル(Open Reel Ensemble)」を今季も起用し、同グループのメンバーである和田永による生演奏をBGMにショーをスタート。並べられたブラウン管テレビに映し出されている棒状の光を音に変換し、打楽器を叩くかのように電子音で曲を奏でるパフォーマンスは、どこか未来的な雰囲気を漂わせる。

 今季のテーマは「Wearing Light(光を着る)」。序盤は白と黒をベースに、フィルムコーティングで光沢感を加えたレザーにライン状のパンチングを施し、夜空に輝く無数の星を表現。ハリのある素材で作られたコートやスカートは、やや構築的なフォルムを作る。また、ブランドのアイデンティティであるプリーツは、斜めに入れたり、不規則な幅でランダムに重ねることで進化させ、新たな可能性を見せた。

 中盤も引き続き、モノトーンをベースに、格子柄と素材のハイブリッドで白く輝く月を表したが、後半には一転して、鮮やかなスカイブルーやサンレッドが登場。柔らかいが弾力のある3Dメッシュ素材を用いたスポーティなジャケットやコートで、透き通るような陽の光を表現したほか、カラフルなドレスで光の重なりを、二重織りで透け感のある白をパステルカラーの上に重ねて雲間に見える光を描いた。また、終盤、複数のモデルが登場し、ランウェイをランダムに行ったり来たりする姿は、光の乱反射を模しているようだった。

イッセイ ミヤケ 2014年春夏パリコレクション 全ルック

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