
9月18〜22日(現地時間)の期間、2026年春夏シーズンのロンドン・ファッション・ウイークが開催された。ショー会場に集った来場者の装いを読み解く。
来場者は、ジャケットやブルゾン、ショートコート、カーディガンなどを取り入れた秋らしい装いに身を包んだ。秋のアウターを主役にしたスタイリングには、ベーシックなアイテムの合わせが輝くレイヤードやシルエットづくりのアイデアが満載だ。
バイカーやレーサーを想起するジャストサイズのレザージャケットや、レトロな丸襟のショートコートは新鮮なムードをもたらす。インナーには、首元に彩りを加えるブラウスやミニマルなシャツ、透け感のあるセカンドスキントップなどが選ばれた。
ボトムスに注目すると、ワイドシルエットのパンツを取り入れたレイヤードスタイルが多く見られる。ハーフパンツは、タイツやソックスの合わせを楽しむ余白を生む。シューズは、レザーシューズが優勢で、ポインテッドトゥやスクエアトゥが装いにエッジを効かせた。一方で、ソフトな印象のモカシンシューズも支持された。
ヘッドウエアは、ハンチングやキャスケットが目新しく映る。紳士風のネクタイでマスキュリンに仕上げる着こなしも見られた。アウターの重厚感とのバランスを取ってか、ジュエリーは小ぶりなものが控えめに輝いた。
パンクやグランジ、アニメなどのカルチャー的なバックグラウンドを感じさせるスタイルも見受けられた。大胆な柄やグラフィック、クレイジーパターンのアイテムには、スラックスやレザーシューズなどを掛け合わせて、すっきりと見せるのが人気だ。ソフィア・コッポラ(Sophia Coppola)の映画の世界観のような、ロマンティックでガーリーなスタイルには、ランジェリー風のスカートやバレエシューズが取り入れられた。
PHOTO:YU FUJIWARA