ファッション

篠原ともえがドレス作品を発表 正倉院宝物の展覧会を大阪と東京で開催

“正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-”が大阪歴史博物館で6⽉14⽇ ~8⽉24⽇、上野の森美術館で9⽉20⽇ ~11⽉9⽇に開催する。篠原ともえは、同展覧会にコラボレーションアーティストとして参加し、正倉院宝物に着想を得た作品、“LACQUERED EWER SHOSOIN DRESS”を発表する。

同展覧会は、正倉院の神秘の魅力を現代へと再構築する新しい試みの特別展で、宮内庁正倉院事務所が全面監修した。篠原ともえが作品を発表するのは、2022年に発表した“THE LEATHER SCRAP KIMONO”以来約3年ぶりだ。

1300年の物語をまとうドレス

篠原が作品のモチーフに選んだのは、「国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)」にも記載された、草花や鳥獣を表現した水瓶の“漆胡瓶(しっこへい)”。“1300年の物語の証をなるべくそのままにつなぎたい”という考えから、鳥頭をかたどったペルシア風の水瓶のフォームを、高精細な3Dデジタルデータをもとに、人尺に割り出して構築した。文様の再現には400種以上のパーツを手作業でトレースし汲み取り、真鍮をエイジングして1300年の⽉⽇を具現化した。同作品には構想から約1年をかけ、制作チームには、「コムデギャルソン(COMME DES GAR CONS)」のメゾンドレス制作に携わった安部陽光が参加し、ビジュアル展開はアートディレクターの池澤樹が担当した。

篠原は、「職人技術の粋を集めた古代の水瓶は、時を超えた美意識とおおらかな大陸の流れを感じさせその歴史に魂が震えました。守り残された記憶をなぞり現代へと甦らせるこの手仕事は、過去の職人との創作を通じた会話のようであり、制作者として至福の瞬間でありました。新しい形で私たちの中に生きていく本作品が、正倉院宝物の魅力と手仕事の価値を届けるきっかけになればと願っています」とコメントした。

展覧会会場では、精緻な螺鈿細工・漆芸・楽器など、宝物に宿る職人技術が映像空間に浮かび上がる“時空のインスタレーション”を展開する。現代のアーティスト達が正倉院にインスピレーションを受けて制作した作品群も展示する。

イベント概要

◾️正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-大阪展

日程:6⽉14⽇ ~8⽉24⽇
時間:9:30〜17:00
場所:大阪歴史博物館
住所:大阪市中央区大手前4丁目1-32

◾️正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡- 東京展

日程:9⽉20⽇ ~11⽉9⽇
時間:10:00〜17:00
場所:上野の森美術館
住所: 東京都台東区上野公園1-2

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