ファッション

大阪のセレクト「アイン」が「ファッション × アート」 ZOZOのチアリーダーが参画して、大丸心斎橋店でポップアップ

AYURAが運営する大阪のセレクトショップ「アイン(AYIN)」はこのほど、大丸の心斎橋店の開業300周年を記念して、東京の表参道と天王洲に現代美術ギャラリーを所有する「MAKI Gallery」とコラボレーションした。AYURAの髙木一也代表、MAKI Galleryの牧正大代表、そして「アイン」をプロジェクトプランナーとしてサポートする武藤貴宣ZOZOファッションチアリーダーは、「“思いを繋ぐ、アートで繋ぐ” POWER OF ART !!!」をテーマにオブジェやTシャツなどを制作。6月9日までは大丸心斎橋店の1階のポップアップスペースや6階のVIPサロンに期間限定ストアを構えた。3人に「ファッション × アート」の挑戦について聞いた。

WWD:そもそも、コラボレーションの経緯は?

髙木一也AYURA代表(以下、髙木):大丸心斎橋店の300周年ポップアップのこけら落としとして、以前から感覚的に近いと思っていた「ファッション × アート」で何かできないか?と武藤さんに相談したのがきっかけ。「アイン」には個性的なお客さまが多い一方、自分も含めてアートと出合う前、視界にあるのはファッションばかり(笑)。ただ洋服同様、好きなものに触れながら過ごす時間は貴重なものだ。ただ服を額に入れて飾ることには興味がないので、洋服は常に見ることができない。だったらアートでは?と、心斎橋の店舗や沖縄・宮古島で運営するヴィラにアートを置いたら、今では無い状態なんて考えられなくなっている(笑)。ファッションが好きな人に、同じような感動を味わってほしいと思った。

WWD:ということは、武藤さんはアートに詳しい?

武藤貴宣ZOZOファッションチアリーダー(以下、武藤):ZOZOを創業した前澤(友作)さんほどではないけれど、洋服の延長線上で、”なんとなくいいもの”をジャケ買いしている。自分が好きなもの、自分と似ているもの、違和感ないものを選ぶような買い方をしていたら、自然と取り入れていた。体は有限だが、空間は別の形で広がっている。

髙木さんからこの話を聞いたとき、「まず牧さんに相談したいな」と思った。方向性を話しながら、参加してもらうアーティストを選んでいる。

牧正大MAKI Gallery代表(以下、牧):2人の「わからないものかもしれないけれど、気持ちに素直に従って楽しむ」のは、一番正統派でナチュラル。ただ日本ではナチュラルに買う人は逆に少なく、人物で決めたり、どのギャラリーが扱っているかで判断したりの買い方も多い。この2人は、そういうことを全然考えない。ギャラリーにとっては、ありがたい存在だ(笑)。

惹かれないアートは、どれだけ情報を手に入れても、やっぱり惹かれることはない。”納得”して買っても、フィーリング的に共感していないものは、飾ると違和感を覚えてしまう。だから「心地よい」から入るのは、1つの考え方。ただ、今は境界線が変わり始めている。いわゆる”日本人離れ”した人が正当として評価される時代が始まっている。これからは、2人のように直感を信じて買っていく人が増えるのでは?

WWD:今回のコラボレーションでは、アーティストの田村琢郎と高木耕一郎と協業した。2人を選んだ理由は?

牧:田村さんは、もともとヘア&メイクアップアーティスト。だからアートや美に対して、ファッションに近い感覚を持っている。日常にあるもの、例えば「止まれ」の道路標識は人間に対しては「ここで止まれ」や「スピードを落とせ」と強制的に従わせる力を持っているが、その傍でタンポポはアスファルトを突き破って花を咲かせる。そこから、人間が作ったルールも自然には勝てないとか、私たちが自然を破壊している中でもその自然は私たちを突き破って現れてくるというメッセージを発信している。それを難しく見せるのではなく、身近なモチーフを通して表現しているのが魅力だ。話を聞くと、深く納得できて、好きになっていく作品を生み出しているクリエイターだと思う。

髙木:その話、今初めて聞いたけれど、確かに納得した(笑)。

WWD:と同時に、ファッション、特にデザイナーたちが手掛けるブランドの洋服の買い方に近い印象を覚える。

武藤:そしてまずカッコいいし、カワイイ。

牧:このアートを100万円で販売した。

もう一人の髙木さんは、パンクやストリートのムードがあるアーティスト。一般的には優しいイメージの刺しゅうに強いメッセージを込めている。

髙木:田村さんの作品は、宮古島のヴィラにも飾っている。そして2人の作品はZOZOの本社にもあって、武藤さんも、高木さんの作品を個人所有している。

WWD:今回はアートだけではなく、「アイン」の独占ブランド「ザック ヴァルガス(ZAC VARGAS)」とコラボレーションして、Tシャツも販売する。

髙木:2人のアーティストらしさをオマージュしながら、ギリギリのラインを攻めた感じ。Tシャツを中心に10点前後のアイテムを用意していて、オールハンドメイド。

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