ビューティ
特集 サステナブルビューティーー農業と化粧品産業 第10回 / 全12回

ネイチャーズウェイは種からトレーサビリティーを追求「地味で大変な作業だが、ここが企業の根幹」

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トレーサビリティー

国産オーガニックコスメの先駆けとして知られるネイチャーズウェイは、山梨県北杜市・八ヶ岳南麓に「明野ハーブ農場」を構える。約2万平方メートルの敷地でカミツレやカレンデュラをはじめとする約20種のハーブを無農薬・有機で育て、化粧品の原料として活用している。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月26日号付録「WWDBEAUTY」から抜粋・加筆しています)

ネイチャーズウェイ

地図

農地住所:山梨県北杜市明野町周辺
農地面積:5000㎡
栽培品種:エキナセア、ゼニアオイ、アルテアなど
展開ブランド:ナチュラグラッセ(NATURAGLACE)」「チャント ア チャーム(CHANT A CHARM)」「ヴェレダ(WELEDA)」など

農場の開設は2009年。イギリス発のブランド「サンダース・ペリー(SAUNDERS PERRY)」の国内製造を始めるにあたり、当初は輸入原料に依存していたが、「このハーブは、どこで、誰が、どう育てているのか?」という疑問が社内で浮かんだ。供給の安定性も懸念される中で、「植物の力を信じて製品をつくっているのに、由来の分からない原料を使うのは違う」との思いが高まり、「理想の原料がないのなら、自分たちで育てよう」と自社栽培に踏み切った。

そんな農場は今や“生きる”会社の説明書だ。新卒や中途で入社した社員は研修で訪れ、草取りや収穫を体験することで、原料が育つ工程や背景にある労力を実感する。「風に乗って広がるハーブの香りを全身で感じる。その五感の体験を得た上で接客することは資料で得た知識とは違う重みを持つ」と山口浩ネイチャーズウェイ 研究開発本部開発調査室 マネージャーは話す。昨今は顧客や取引先企業を招いた農場見学も強化。同社の化粧品を選ぶ理由の強まりにつながっている。

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