三菱地所・サイモンが運営する御殿場プレミアム・アウトレット(静岡県御殿場市)の2024年度(25年3月期)の売上高は、前年比13.7%増の1409億円で過去最高を更新した。都心を含めたショッピングセンター(SC)の売上高で日本一の規模となる。富士山や箱根など人気観光地のお膝元という立地の強みと、ラグジュアリーブランドをはじめとした品ぞろえの魅力で、国内外の消費者の支持を広げた。
同社は免税売上高を公表していないため、売上高に占めるインバウンド(訪日客)の比率は分からない。だが、現地に行くと、都心の繁華街と同じように多くの訪日客の姿があり、ラグジュアリーブランドのバッグや服を旺盛に買い求める光景がある。「海外からのお客さまはコロナ前は団体のバスツアーが多かったが、今は個人旅行が中心で、レンタカーを運転して近隣を観光する方も増えている」(山岸正紀社長)。
同社が運営する国内10のアウトレットモールの売上高合計は前年比6.8%増の4345億円だった。御殿場に続く同社2位の神戸三田プレミアム・アウトレット(兵庫県神戸市)が同10.1%増の742億円、3位のりんくうプレミアム・アウトレット(大阪府泉佐野市)が同10.7%増の556億円で、こちらもそれぞれ過去最高を更新している。