モンクレール(MONCLER)は、4月16日に開催する株主総会に向けて、取締役会メンバーの候補者リストを発表した。その中には、同社を率いるレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)に加えて、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEOの次男であるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)LVMHワイン&スピリッツ部門副CEOも含まれている。
LVMHとモンクレールの縁とは
LVMHは2024年9月、ルッフィーニ会長兼CEOの持株会社であるルッフィーニ パルテチパツィオーネ ホールディング(RUFFINI PARTECIPAZIONI HOLDING以下、RPH)と提携し、RPHが保有する投資会社ダブルR(DOUBLE R)の株式の10%を取得した。このパートナーシップ契約に基づき、ダブルRは18カ月をかけてモンクレールの株式を買い増し、保有比率を最大18.5%まで増やす。取引時点でのダブルRの持分は15.8%で、現在では16.9%となっている。
一連の取引は、モンクレールの筆頭株主であるルッフィーニ会長兼CEOの立場をさらに強化するもので、LVMHはダブルRの「安定した長期的な少数株主」として同氏を支えていくという。なお、この取引に伴い、LVMHはダブルRの取締役会のメンバー2人と、モンクレールの取締役会のメンバー1人を任命する権利を獲得していた。
ほかの候補者は?
また、同株主総会では、取締役会のメンバーを現在の12人から15人に増やす議案の決議も行う。候補者のリストには、ほかにスー・Y・ナビ(Sue Y. Nabi)=コティ(COTY)CEO、ジェフロイ・ヴァン・ラムドンク(Geoffroy van Raemdonck)前ニーマン マーカス グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)CEO、フランソワ・アンリ・ベナミアス(Francois Henry Bennahmias)前オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)CEOらの名前が挙げられている。