高島屋は、年に1度のショコラの祭典である「タカシマヤ アムール ・デュ・ショコラ 2025」を2025年1月22日から順次開催する。今年は、“推しチョコ活“を意識したラインアップに注力している。世界のプレミアムショコラのほか、国内のショコラブランドにもフォーカスし、店頭で100以上、オンラインストアで400以上のブランドが一堂に集結する。昨年好評を博したイートインイベント「アムール デセールサロン」も、新宿店と日本橋店と2店舗に拡大し開催する。
「セイスト」や「エンメ」など豪華ラインアップ
ギフト以外の需要として近年拡大している“推しチョコ活“の一環としてスタートし高島屋のショコライベントの目玉となっているのが、パティシエが客の目の前でデザートを仕上げ提供する「アムール デセール サロン」だ。今年は、新宿店に瀧島誠也氏による「セイスト」、日本橋店は延命寺美也氏が手掛ける「エンメ」が登場する。チョコレートの催事自体が初めてという延命寺氏は3つを提供する。「ゴ・エ・ミヨ2023」でベストパティシエ賞を受賞した際に授賞式で提供した「パルファンショコラ」(1人前2750円)と、「タンザニアショコラといちごのパフェ」(1人前2860円)「マダガスカルショコラのスフレとごぼうのソルベ」(1人前2750円)に、それぞれおすすめのペアリングワイン(別料金)を提案し、自身の店同様にデセールとワインのマリアージュを楽しめる。「チョコレートをメーンに据えたメニュー開発は面白かった。全てのチョコレートをビーン・トゥ・バーでそろえ、私がどこまでそれらの魅力を引き出せるかの挑戦でもあった」と語った。
「セイスト」の瀧島氏は、以前から信頼を置いているいちご農家の「とちあいか」を堪能できる「苺とショコラのパフェと小菓子3種」(1人前4400円)を提供。「催事でパフェを提供するのは初めて。旬の果物である苺を使いたかったこと、複雑でない層の構成で、シンプルに美味しいと思っていただけるパフェを作ってみたかった」と瀧島氏。
この時期にしか体験できない限定メニュー
イートインイベントはこの時期にしか体験できない高島屋限定メニューがそろい「アムール ・デュ・ショコラ」全体を盛り上げていく。また、コロナ以降オンライン販売も定着し、売り上げ全体を後押ししてきたが、2025年は、店頭、オンライン、イベントの全てを含め「前年比+5%を目指す」と本企画を統括する松宮香織MD本部 洋菓子担当バイヤーは語る。
豊富なラインアップの中でも、2025年の本イベントを牽引する5つのカテゴリーに注目したい。
1.高島屋初登場の海外ブランドショコラ
まだ見ぬ新しいショコラティエを探すチョコレートラバーの心を掴むブランドショコラ。松宮香織MD本部 洋菓子担当バイヤーがパリへ赴き、今回の出展へと結実させた「ローラン&京子・デュシェーヌ」。ローラン・デュシェーヌ氏のピュレに、京子・デュシェーヌ氏のプラリネやガナッシュをつめた二層式のショコラが特徴だ。
スロベニア発の「ベリシュカ」は自社製のラム酒を使った芳醇な味わいと、カラフルなルックスが特徴。
2.いま手にしたい国内発のショコラ
国内への美味しいショコラへの注目の高まりを受け、ラインアップを充実させた。海外ショコラでは展開のあった、1箱で6ブランドを味わえるコラボレーションボックスを、2025年は初めて日本人シェフ版「個性豊かな日本人シェフたちによるコラボレーションBOX」を発表する。高島屋初登場となる「カラティール」や「モリ ヨシダ」を含む実力派ショコラティエ6ブランドを1箱で楽しめる欲張りなボックスが完成した。
「素材にこだわったショコラブランド」として、熊谷治久氏による「カラティール」は自社でカカオ豆から作るビーン・トゥ・チョコレートを掲げる。一方ベルギー人のショコラティエであるアルネ・ストルム氏による「ラヴァンス」は、新潟県南魚沼市のオニグルミや、広島県大崎上島のレモンなど日本の素材で紡いだチョコレートのアソートを用意する。
3.食感を楽しむお菓子系ショコラ
昨年の2倍のラインアップをそろえたという人気カテゴリーが“食感を楽しむチョコレート"。果実そのものを感じられる瑞々しさが感動をよぶフルーツとショコラコーティングは、「ジャック・ジュナン」のパートドゥフリュイ・オ・ショコラ。
他にもリヨン名物で高島屋限定販売となるサブレアソートを提案する「ブルーノ・サラディーノ」。「ローラン&京子・デュシェーヌ」からは、パリパリ食感に手が止まらなくなる、焙煎した薄切りアーモンドにダークチョコレートとミルクチョコレートをコーティングしたフロランタンなど。
4.バイヤー注目のショコラ
目も舌も肥えたバイヤーが注目するショコラは、国内外からセレクトしている。毎年好評の1箱で人気の6ブランドが味わえる「スペシャルコラボレーションBOX FRANCE」は今年も登場。「ヴァンサン・ヴァレ」や「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」「ファブリス・ジロット」をセット。淡いブルーのグラデーションが印象的なチョコレートは、スペインのバスク地方特産の素材にこだわって作られた「ラ ペーニャ ドゥルセ」。原産地違いのカカオを使い素材の味を生かす仏ショコラ界の新鋭「ジュリアン・デシュノ」のボンボンアソート。
国内ブランドからは、石川県の素材をいかしたショコラを。「ル ショコラ ドゥ アッシュ」は、復興を願って能登いちじくやワイン、くろもじや柚子を使用したオリジナルショコラ4種を詰め合わせた。金沢のショコラトリーである「アンフィニ」からは、能登の大納言小豆のあんとホワイトチョコレートを忍ばせたショコラテリーヌを。
5.チョコレートもサステナブルに! おいもアップサイクルショコラ
近年積極的にサステナビリティの取り組みを進める高島屋だからこそのユニークなショコラの試みがアップサイクルショコラ。今年は、干し芋の端材をパウダーにしフードロスの削減にアプローチしている永井農芸センターの干し芋パウダーを使ったおいもアップサイクルショコラを7ブランドとコラボレーションした。
「トシ・ヨロイヅカ」は2種のトリュフをセットした「Truffe SDGs」(6個入り 2800円)を発売する。「ピエール・エルメ・パリ」とは、ほしいもピールパウダーをパウンド生地にいれ、ほしいもピールフレークを混ぜ込んだチョコレートでコーティングした豪華なケーキ「ケーク ア ラ パタット ドゥース」(1本 2916円)を、「シルスマリア」は、ほしいもピールパウダーを練り込んだ生チョコレート「紅はるか生チョコレート」(20個入 2376円)を制作。
さつまいもカラーの板チョコは「ヴィタメール」の「ヴィタメール タブレット(スイートポテト)」(1枚1728円)と、「ゴディバ」とは、さつまいもとアーモンドのプラリネ「ゴディバほしいもピール プラリネショコラ」(4個入り 3078円)、「KOBE CHOCO」は香ばしいプレッツェルの食感が楽しいバディチョコレートを「バディオーチョコレート 紅はるか&プレッツェル」(約170g入り 1296円)で制作。さつまいもと相性のよい甘酸っぱいリンゴとホワイトチョコレートのガナッシュを重ねたケークチョコは「モンサンクレール」の「ケークショコラ紅はるか」(1枚入り 2401円))。ブランドごとに嗜好を凝らしたスイーツが誕生した。