ベルギー発「ピエール マルコリーニ(PIERRE MARCOLINI)」は2025年バレンタインコレクション“サプライズ サプライズ”(全12品、1296円〜1万2204円)を限定販売している。約20種の新作フレーバーを製作した。またブランド創設30周年を記念したアーカイブコレクション(全2種、5184〜9720円)も用意。いずれもなくなり次第終了。
バレンタインコレクション“サプライズ サプライズ(Surprise Surprise)”からは、ブランドのアイコンである“クール シリーズ”を今年限定でアシンメトリーなハートの形にリニューアルした“クール ココロ シリーズ”が登場する。“コフレ ドゥ ココロ”(6個入り、3024円)は、ピスタチオやサマートリュフ、ユズ、アプリコットなどの素材を使用した限定フレーバー5種と、人気のフランボワーズを詰め合わせた。ピエール・マルコリーニ(Pierre Marcolini)=ショコラティエは、「アシンメトリーなハートで、家族や友情などさまざまな愛の形、不完全さや多様性を表現した。ハグをするとき、人々は皆同じ身長じゃないだろう?どちらかがより強くて、もう一方を力付けてあげたりするんだ」と話す。
「日本では、バレンタインがショコラの主役のときだ。ヨーロッパではクリスマス、中国では春節、中東ではラマダン(イスラム教の断食月)がそれに当たる。これは冗談だが、日本人が最もロマンチックで愛情を大切にしているんじゃないか、なんて考えている」と笑顔を見せる。「国外にアトリエを持っていると、製品を食べてくれた人の反応が分からない。バレンタイン時期に毎年来日するが、顧客と会い、彼らが満足してくれているかを確認できる特別な機会だ」と続ける。
30周年記念のアーカイブコレクション“コフレ トランタン”(プティ10種入り、5184円/グラン18種入り、9720円)には、1995年から現在までに登場したチョコレートを詰め込んだ。「『ピエール マルコリーニ』がこれまでに作ってきた味を再発見できる貴重なコレクションだ。これを逃すともう食べられない。当時特に人気だったのは、99年の“ヴィオレット”や2008年の“カラン ノワール”。私が特に好きなのは1997年の“ヴァニーユ クロッカント”だ」。
来年日本上陸25周年を迎え、現在全国に13店舗を構える。「当時ヨーロッパの人々は日本に憧れていながらも、来ることのハードルはまだ高かった。私は初めて来日したとき、誠実で教養のある人々、整った規律、類まれな食文化などに感動した。また消費者の要求はとても高く、手仕事やサヴォアフェール(匠の技)を重視している。現代性を備えながら、歴史を大事にしているところが素晴らしい」と日本への愛着を話す。「クリエイションの着想源は好奇心」といい、展覧会へ足を運んだり、レストランを訪れたり、音楽を聞いたりと日常のあらゆるところからインスピレーションを受けている。「今後はゴマやポン酢、海苔、小豆など日本の原料を、オリジナリティーのある洋菓子に落とし込むことにより一層挑戦したい」と語った。