ファッション
特集 芸能人15人のブランドビジネス 第8回 / 全16回

一色紗英「アーキ」 本当の自分の居場所として立ち上げたアパレルブランド

有料会員限定記事

PROFILE: 一色紗英/「アーキ」ディレクター

一色紗英/「アーキ」ディレクター
PROFILE: (いっしき・さえ)1977年東京都生まれ。13歳で芸能界デビューし、映画「蔵」では数々の新人賞を受賞。20歳でブランド「アーキ」を立ち上げる。出産を機に自然に寄り添う暮らしを実践し、カリフォルニアに移住。現在は葉山とカリフォルニアに拠点を置く

神奈川県葉山町・長柄の住宅街を山際まで進むと、小さなログハウスと古民家を改装した平屋建ての建物が見えてくる。俳優の一色紗英が1999年に立ち上げたアパレルブランド「アーキ(ARCHI)」の旗艦店「アーキ ギボウス(ARCHI gibbous)」と、ブランドの拠点となるアトリエだ。(この記事は「WWDJAPAN」2025年1月20日号からの抜粋です)

ARCHI
by SAE ISSHIKI

BRAND HISTORY

1996年 フリーマーケットで自作Tシャツの販売を開始
1999年 12月 ブランドを正式に立ち上げる
2004年 キッズラインを立ち上げる
2016年 7月 ブランドの拠点を葉山に移し、旗艦店「アーキ ギボウス」をオープン

91年に俳優としてデビューした一色が、シルクスクリーンを使ってTシャツを制作し始めたのは10代のころ。既製品のボディーにメッセージをプリントし、フリーマーケットで販売した。メディアで作られる華やかなイメージと、素の自分に隔たりを感じながら仕事をする中、服作りは欠かせないものになった。「その時はまだ、インターネットやSNSもない時代。個人で発信はできず、着ぐるみを着る覚悟で芸能の仕事をしていた。だから、服作りは自分が自分であるための大事な自己表現。人前に立つよりもモノ作りが性に合っていた」。当時は、次々にドメステックブランドが立ち上がっていた原宿ファッションの全盛期。やがて一色も、パターンをおこしてTシャツをボディーから制作するようになる。友人たちの協力もあり、商品が「ビームス(BEAMS)」や「ミルクフェド(MILKFED.)」で取り扱われるようになったのを機に、弱冠20歳で会社を設立。ディレクターとして、ギリシャ語で「起源」を意味するブランド「アーキ」を立ち上げた。以来、等身大のリアルクローズを掲げ、自身が海外を旅する中で出合った文化や素材から得たインスピレーションを、コレクションに落とし込んできた。

この続きを読むには…
残り1215⽂字, 画像8枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

“推したい”!!、全国各地のセレクトショップ17 定石が裏切られた沖縄のストアも一挙紹介

2月17日発売の「WWDJAPAN」は、昨年好評だった「全国各地のセレクトショップ特集」第2弾です。今年は、福島県郡山市から沖縄県那覇市まで17のショップを取材しました。圧倒的な規模感から、こだわりの商品選び、濃くて深い接客と、一方で敷居を感じさせない空間づくり、地方らしいちょっぴりスローな衣食住のライフスタイル提案など、いずれもオーナーや店長、働く人たちの思いが具現化しているからこそ、素直に共感…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。