ビジネス

アパレルの“裏方” OEM・ODM企業の進化

有料会員限定記事

アパレルの“裏方” OEM・ODM企業の進化

アパレルは、彼らをなくして語れないー。そう言い切れるほど、企画・生産において重要な働きをするのがOEM(相手先ブランドの生産)とODM(相手先ブランドの企画・生産)の事業者たちである。商社が巨大プレーヤーとして君臨する領域だが、中小の専門企業も独自の存在価値を発揮し、生き残っている。本特集ではそんなOEM・ODMのスペシャリストたちに焦点を当て、彼らの仕事ぶりやビジネスパートナーから信頼を受ける理由、そして近年の進化について掘り下げる。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月2日号からの抜粋です)

OEM・ODM会社は、アパレルメーカーと工場をつなぐ中間業社として、さまざまな役割を果たしている。ただその仕事の内容に関しては、特に学生たちにはイメージがつきにくいだろうし、実際にアパレル業界で働いていたとしても、完全に理解できている人は少ないだろう。

OEM・ODMを専業とするサントラージュの小林正幸社長は、「僕たちの仕事は、アパレルと工場の“翻訳者”」と表現する。服のアイデアを、工場技術者が理解できる仕様書に落とし込むための専門知識。技術力のある工場を探すネットワーク。商品を量産販売して、予算にはめ込む調整能力。デザイナーと工場の間のコミュニケーションには必要なスキルやノウハウがいくつもあるのだが、それらを有し、橋渡しできるのがOEM・ODM会社なのだ。そうしてでき上がった商品の小売価格の数%が、OEM・ODM会社のマージンになる。アパレルのサプライチェーンに不可欠な存在でありながら、非常に泥臭い商売だ。

この続きを読むには…
残り984⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

影響力増す“個人の力” 「芸能人ブランド」特集 榮倉奈々やYOSHIKIら15人が登場

1月20日発売の「WWDJAPAN」は、俳優やアーティスト、YouTuberら芸能人が手がける14のブランドにフォーカス。モノの魅力だけでは商品が売れなくなったこの時代、モノに付随するストーリーへの共感による“エモ消費“が若い世代を中心に拡大。支持されるブランドはストーリーテリングを有効的に行なっているとも言えるでしょう。本特集では、芸能人15人による自身のブランドビジネスストーリーを、本人達によ…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。