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ハンドバッグ人気が復活 注目はワンハンドルや“もこもこ”【2023-24年秋冬トレンド】

レディーライクなハンドバッグの人気が復活しています。お出掛け気分が勢いづき、ドレスアップの機会が増える中、装いにアクセントを加えるハンドバッグに再び注目が集まっているようです。“クワイエット・ラグジュアリー”やミニマルなスタイルに、エッジを効かせられるのもハンドバッグの良さ。リュックやトートバッグ、ショルダーバッグなどの便利系バッグにはないリュクスな印象や高揚感は、上向きのおしゃれマインドをさらに押し上げてくれます。

ディオール(DIOR)」は、ハンドバッグにグローブを添えてランウエイに送り出しました。タイムレスさや品格に重きを置いた流れは、バッグの持ち方にも“クラシカルな貴婦人風のリバイバル”という変化をもたらしたようです。ウエアに劣らず、バッグもトレンドを映し出すアイテムなだけに、上手に取り入れれば、着こなしのアップデートに役立ちます。今回は、ハンドバッグの新顔モデルとそのスタイリング術をご紹介します。

トップハンドルで装いに品格
差し色アイテムに最適

ビッグトレンドに浮上した、上質さや気品をさりげなく漂わせる“クワイエット・ラグジュアリー”は、バッグにも変化を及ぼし始めました。ウエアの主張が控えめになる分、バッグが着こなしのキープレーヤーに。少し目を引くバッグがスタイリングのバランスを取りやすく、品格を帯びたワンハンドルが好都合です。

ミュウミュウ(MIU MIU)」のトップハンドルバッグ“アルカディ マテラッセ”は、丸みを帯びた横長のシルエットが印象的。トレンドの装いにレトロかわいいムードを添えてくれる“芸達者”なバッグです。

シックなスタイリングには“差し色”を活用したいもの。黒やベージュのような落ち着いた色でまとめたスタイリングに、ビビッドカラーやネオンカラーを差し色として加えると、全体に抑揚が加わります。ボディーから少し離れた位置に迎え入れられるトップハンドルバッグは、絶好の差し色アイテムです。

ヴァレンティノ(VALENTINO)」のバッグは、鮮烈なフューシャピンクがルックにパワーを注ぎ込んでくれそう。穏やかなトーンで整えた日は、これぐらいパンチの効いた色が好相性です。三角形のマチもウィットを感じさせ、バッグのボディーを横切るチェーンでスパイスを上乗せし、アクセントを加えます。

シグネチャーバッグも
もこもこ素材なら別顔に

冬に向かうこれからのシーズンには、ぬくもりのあるバッグがお似合いです。ファー系の素材で全体をくるんだ“もこもこバッグ”は見るからにハートウォーミングで、着こなしの体温まで上げてもらえそうです。

グッチ(GUCCI)」は、アイコンバッグの一つである“ホースビット”を、もこもこ素材でキュートにアレンジしました。持ち手までもこもこ仕上げの徹底ぶりで、鮮やかなグリーンが、装い全体をみずみずしく彩りました。ゴールドのチェーンや金具類がジュエリーのようにつやめき、ルックにゴージャスさを添えています。

シグネチャーアイテムと呼べるバッグを持つブランドは珍しくありません。ファンが多いアイコン的なバッグも、素材を変えれば、新たな表情に。ふわふわとボリューム感のあるもこもこ素材は、シグネチャーバッグのムードチェンジにうってつけです。

例えば、「ロエベ(LOEWE)」のクリエイティブ・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が就任後に初めて手掛けた“パズルバッグ”。その名の通り、レザーパーツをパズルのように組み合わせたパターンが構築的なバッグを、もこもこ素材で覆ったおかげで、ぐっとソフトな見え具合になります。レザー部分との質感の違いが際立ちました。

もこもこ素材のバッグは、小ぶりで愛らしいものが多いですが、近ごろは収納力の高いモデルも増えてきました。大人っぽいワンハンドルや、クラシックなデザインも登場。もこもこ素材ならではの朗らかさと、レディーライクなたたずまいの両立が叶います。

クロエ(CHLOE)」のもこもこバッグは、程よい大きさなので幅広いシーンで重宝しそう。お仕事ルックに取り入れて、普段のスタイルに変化を加えるもよし。ワンハンドルは、上品なスタイルのイメージを崩しません。モノトーンのシャープな着こなしに、もこもこバッグが柔らかい雰囲気を添えてくれます。

新型クラッチは
持ち方もポイント

パーティーシーンが復活し、クラッチバッグの出番も戻ってきました。かつては横に長い細身タイプが主流でしたが、最近は普段使いしやすい“クラッチに見えにくいクラッチ”も人気です。持ち方を変えて、クラッチと兼用できるバッグも現れています。

トッズ(TOD'S)」のバッグは、抱え持ちしやすい横長モデル。すっきりした薄手のシルエットが、シャープなサイドビューを演出します。ショルダーストラップ付きなので、お仕事ルックでの肩掛けにも便利。オフィスからパーティ-まで、シーンを選ばないタイプです。

レザー素材のイメージがあるクラッチバッグですが、布素材を選べば、カジュアルにも使いやすくなります。ありきたりの印象を遠ざける意味でもメリット大。布特有の風合いが気負わない雰囲気です。

ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」のバッグは、布地が主体のソフトなたたずまい。ブラウンの縁取りとストラップが、コントラストを際立たせています。丸みを帯びたシルエットが優しげな雰囲気を醸し出し、どこかレトロな風情も装いの彩りに。上からつまむクラッチ持ちが、指先をきれいに見せています。

クラッチバッグの“clutch”は、英語で“つかむ”という意味。パーティーでは小脇に抱えたり、はさんだりする持ち方をよく見ますが、もともとの言葉通り握るようにつかむと、凜々しい見え具合になります。腕が伸びるので、縦長でスレンダーなイメージも強まります。

ランバン(LANVIN)」は、ロングコートと同色のグローブでバッグをつかみ持ち。袖からグローブがつながって見え、質感の異なるバッグが引き立っています。小ぶりのバッグがレディーライクなムードを印象付け、あえてバッグだけを孤立させるようなコーディネートでバッグの存在感を高めました。

ビッグ&ミニサイズも健在
バッグは“持ちこなす”時代

サイズや持ち方のバリエーションが一段と広がってきました。正統派ハンドバッグの代表格だったワンハンドルにも、新顔が相次いで登場しています。

バレンシアガ(BALENCIAGA)」のバッグは、トライアングルのシルエットが目を引くビッグサイズ。ボリュームが生まれるおかげで、スッキリしたウエアと合わせれば、コントラストでスタイリングにリズムが生まれます。ハンドバッグなのに、ボストンバッグのように大きなワンハンドルという意外性もたっぷりです。

そして、ミニバッグの勢いが止まりません。キュートでフレッシュなムードをまとえるので、スタイリングの味付けにうってつけ。ボリュームでメリハリも加わり、装いに動きが出ます。

ロンシャン(LONGCHAMP)」の“ボックストロット”クロスボディーバッグのXSサイズは、愛らしさが際立つミニバッグ。斜め掛けだとスポーティーに、トップハンドルで持つと指先までエレガントに見える仕掛け。サイズ感のおかげで、スタイリングのリズムも弾みます。

同じバッグでも、服や持ち方次第で別の表情を引き出せるのがバッグの醍醐味。上品な風情のバッグも、ラフに持てば普段使いしやすくなります。

トリー バーチ(TORY BURCH)」のバッグは、スクエアのシルエットに“きちんと感”が宿りますが、あえてトップを開けることで、気負わないエフォートレスな印象に。バッグの“持ち崩し”はこなれたムードに導いてくれます。

さらに、装いのムードメーカーになれるのが、ハンドバッグの強みです。レディーライクな雰囲気はもちろん、レトロやエレガント、キュートなど、自在にアレンジできます。ウエアとの組み合わせを工夫すれば、レパートリーはもっと多彩に。ハンドバッグを着こなしの“相棒”に迎えて、自分好みのスタイリングをさらに深掘りしてみませんか。

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