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セルフプレジャーブランド「アイブ」がデビュー 「自分を受け入れる行為を広めたい」と開発

 ポジティブな“性の自由”を提案する商品を扱うanyteeは4月25日、セルフプレジャーブランド「アイブ(AIB)」を立ち上げた。YUKIE・ anytee社長が自身の経験を通じ、現代女性が抱える悩みと向き合う中で生まれた。ブランド誕生の経緯などをYUKIE社長に聞いた。

WWD:ブランドを立ち上げた経緯は?

YUKIE・ anytee社長(以下、YUKIE):自分自身、子育てをしているとつい自分のことを後回しにしてしまう。ライフステージの変化によって関わる人も、抱える悩みも変化して、大人になるにつれ心から相談できる相手が減ることもある。周囲との交流が減る中で悩みを打ち明けられず、つい“自分が悪いんだ”と感じてしまう人も多い時代だからこそ、自分を受け入れる行為としてセルフプレジャーを広めていきたいし、声を挙げて行きたいと感じるようになった。

WWD: 商品開発のためリサーチを進める中で、海外のフェムテック市場では多くの発見があった。

YUKIE:ナプキンの裏側についたQRコードを読み込むことで健康状態が分かるという技術や、バイブレーションの色や形、大きさを自分でカスタマイズするサービスもある。自分の体のことに対して、すごくポジティブな印象を受けた。“自分を愛することで周りの人も大切にできる”ーーそのような感覚が浸透しているのだと思う。そしてセルフプレジャーグッズは比較的手軽に買いやすい環境が作られており“隠れて買うものではないんだ”と実感できた。お客さまも店員も真剣に話しながら商品選びをしていて、自分もフェムテックと向き合いたいと強く感じた。

WWD:「アイブ」の第1弾プロダクトは、セルフプレジャーアイテム“チュリパ”(税込1万5400円)だ。

YUKIE:商品名の由来であるチューリップの花言葉は“思いやり”“博愛”。自己肯定感が低いと言われる日本人女性が自分を愛し、自分の体に対してポジティブに向き合えるよう名付けた。セルフプレジャーを和訳すると、“自慰行為”。自分を慰めると書くので、なんだかかわいそうなことをしているように感じてしまう人も多い。それよりも“自分を愛する行為”であることを伝えたい。

WWD:セルフプレジャーに抵抗がある日本人女性のために、“チュリパ”はシンプルな操作性とスタイリッシュなデザインにこだわった。

YUKIE:制作会社と情報交換をした中で、国によって好まれる商品傾向が違うことが分かった。人それぞれ好みは異なると思いますが、アメリカだとパワーの強さ、韓国だとデザインの細かなディテールにこだわる人が多い傾向があるとのこと。日本はまだ抵抗を感じている女性が多いからか、ぱっと見では“セルフプレジャーグッズ”だと分からないようなビジュアルのものが好まれる。“チュリパ”はスタイリッシュなデザインにこだわり、収納用に巾着をつけた。外箱もセルフプレジャーグッズだと分かりにくいデザインにこだわり、購入する人の心理的ハードルをなるべく下げるよう意識した。さらに初めてセルフプレジャーグッズを使う人への不安をなくすために音が静かで、バイブレーションの強度を自分好みに調整できるようにした。ボタンひとつでスイッチのオンオフ、強度調整までできるシンプルさも、ビギナーには向いているはず。このまま洗えるため使用後のお手入れのしやすさにもこだわった。

WWD: 第2弾プロダクトとして、人には言いにくいデリケートゾーンの悩みにアプローチする“ラブミークリーム”(同4800円)も販売した。

YUKIE:デリケートゾーンもきちんとケアをしなければ、乾燥や黒ずみ、たるみが起きてきてしまう。たっぷりの美容成分を配合し、みずみずしいジェルのようなテクスチャーで伸びやすい。汗のにおいと混じっても不快感がなく使えるフランキンセンスの香りは、フレグランス感覚で使いたくなると好評だ。

WWD:フェムテックに関するさまざまな情報を知る中で、日本の性教育についても疑問を感じている。

YUKIE:時代は変わりつつあるのに、実際はまだ世間一般的な常識が変わっていない部分が多くあると感じる。コンドームを使用するかどうかも、男性に主導権が握られていると感じる人がいまだにいる。しかし望まない妊娠をして体に負担がかかるのは女性だから、女性がもっと主体的に自分の体のことを知り、主張していける性教育が必要だ。

WWD:日本の性教育は非常に遅れていると言われている一方、デジタルネイティブ世代にとってはアダルトサイトは身近な存在だ。

YUKIE:歪んだ情報を見て、性に関する恐怖を感じる子どももいるはず。また、意外と親世代が性に対する話題に対して過剰にセンシティブになり、その影響で子どもにとっては性の話題がタブーであるように感じてしまうこともあるかもしれない。

WWD:母ならではの目線で、現代における性教育のあり方について考える。

 そういった日本と海外の性に関する感覚の“ズレ”を感じ、今後はより女性が自分自身の体を知り、向き合い、愛することができるよう商品開発と情報発信を続けたいと語る。さらに現在は“チュリパ”と一緒に使えるローションを開発している。肌フローラを整えるラ・フローラEC-12を配合し、健康な肌状態をキープできる。セルフプレジャーグッズとセルフケア商品を扱っているブランドは意外と少ないため、安心、安全して使えるものを提案していきたい。

 「アイブ」の第1一弾プロダクトとして登場するのは、セルフプレジャーアイテム“チュリパ”(税込1万5400円)だ。商品名の由来であるチューリップの花言葉は“思いやり”“博愛”。自己肯定感が低いと言われる日本人女性が自分を愛し、自分の体に対してポジティブに向き合えるよう名付けた。YUKIE社長は「セルフプレジャーを和訳すると、“自慰行為”。自分を慰めると書くので、なんだかかわいそうなことをしているように感じてしまう人も多い。それよりも“自分を愛する行為”であることを伝えていきたい」と言う。第2弾プロダクトとして、人には言いにくいデリケートゾーンの悩みにアプローチする“ラブミークリーム”(同4800円)も販売する。「デリケートゾーンもきちんとケアをしなければ、乾燥や黒ずみ、たるみが起きてきてしまう。たっぷりの美容成分を配合し、みずみずしいジェルのようなテクスチャーで伸びやすい。汗のにおいと混じっても不快感がなく使えるフランキンセンスの香りは、フレグランス感覚で使いたくなると好評だ」。

 セルフプレジャーに抵抗がある日本人女性のために、“チュリパ”はシンプルな操作性とスタイリッシュなデザインにこだわった。「制作会社と情報交換をした中で、国によって好まれる商品傾向が違うことが分かった。人それぞれ好みは異なると思いますが、アメリカだとパワーの強さ、韓国だとデザインの細かなディテールにこだわる人が多い傾向があるとのこと。日本はまだ抵抗を感じている女性が多いからか、ぱっと見では“セルフプレジャーグッズ”だと分からないようなビジュアルのものが好まれる。“チュリパ”はスタイリッシュなデザインにこだわり、収納用に巾着をつけた。外箱もセルフプレジャーグッズだと分かりにくいデザインにこだわり、購入する人の心理的ハードルをなるべく下げるよう意識した」。さらに初めてセルフプレジャーグッズを使う人への不安をなくすために「音が静かで、バイブレーションの強度を自分好みに調整できるようにした。ボタンひとつでスイッチのオンオフ、強度調整までできるシンプルさも、ビギナーの方には向いているはず。このまま洗えるため使用後のお手入れもしやすい」と工夫を凝らした。

 そんなYUKIE社長がブランドをローンチしようと思った背景について尋ねると、「自分自身、子育てをしているとつい自分のことを後回しにしてしまう。ライフステージの変化によって関わる人も、抱える悩みも変化して、大人になるにつれ心から相談できる相手が減ることもある。周囲との交流が減る中で悩みを打ち明けられず、つい“自分が悪いんだ”と感じてしまう人も多い時代だからこそ、自分を受け入れる行為としてセルフプレジャーを広めていきたいし、声を挙げて行きたいと感じるようになった」と答える。

 商品開発のためさまざまなリサーチを進める中で、海外のフェムテック市場では多くの発見があった。「ナプキンの裏側についたQRコードを読み込むことで健康状態がわかるという技術や、バイブレーションの色や形、大きさを自分でカスタマイズするサービスもある。自分の体のことに対して、すごくポジティブな印象を受けた。“自分を愛することで周りの人も大切にできる”ーーそのような感覚が浸透しているのだと思う。そしてセルフプレジャーグッズは比較的手軽に買いやすい環境が作られており“隠れて買うものではないんだ”と実感できた。お客さまも店員も真剣に話しながら商品選びをしていて、自分もフェムテックと向き合いたいと強く感じた」。

 フェムテックに関するさまざまな情報を知る中で、日本の性教育についても疑問を感じるように。「時代は変わりつつあるのに、実際はまだ世間一般的な常識が変わっていない部分が多くあると感じる。コンドームを使用するかどうかも、男性に主導権が握られていると感じる人がいまだにいる。しかし望まない妊娠をして体に負担がかかるのは女性だから、女性がもっと主体的に自分の体のことを知り、主張していける性教育が必要」と指摘する。日本の性教育は非常に遅れていると言われている一方、デジタルネイティブ世代にとってはアダルトサイトは身近な存在だ。「歪んだ情報を見て、性に関する恐怖を感じる子供もいるはず。また、意外と親世代が性に対する話題に対して過剰にセンシティブになり、その影響で子供にとっては性の話題がタブーであるように感じてしまうこともあるかもしれない」。母ならではの目線で、現代における性教育のあり方について考える。

 そういった日本と海外の性に関する感覚の“ズレ”を感じ、今後はより女性が自分自身の体を知り、向き合い、愛することができるよう商品開発と情報発信を続けたいと語る。さらに現在は“チュリパ”と一緒に使えるローションを開発している。肌フローラを整えるラ・フローラEC-12を配合し、健康な肌状態をキープできる。セルフプレジャーグッズとセルフケア商品を扱っているブランドは意外と少ないため、安心、安全して使えるものを提案していきたい」。

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