ファッション

「接客ロープレ大会で優勝してプレスに」 “有言実行”した元「スナイデル」店長の心意気

 マッシュスタイルラボのPR事業部に9月中旬、新顔が加わった。元「スナイデル(SNIDEL)」神戸マルイ店 店長の脇本万里菜さん(26)。8月上旬に行われたグループの接客ロールプレイング大会で優勝し、入社当初からの念願だったPR事業部への異動をかなえた。

 ロープレ大会の直前、本社で行われた全国店長会議では「大会で優勝します」と堂々公言し、「そうしたら私をプレスにしてください」と近藤広幸社長に直談判。「緊張して足が震えた」という大会本番も、持ち前の明るさと流暢な接客が一際光った。

 見事に有言実行を果たした脇本さんは、ロープレ後の8月中旬に再び本社に呼ばれた。「(プレスは)いつからやる?と上長から急に言われて、びっくりしました」と脇本さん。あれよあれよという間に、1カ月後には本社PR事業部に席が用意された。周りにはインスタなどを見ていた憧れの先輩もおり、肩に力が入りっぱなしの毎日だ。「店長時代には自分で資料を作って、『私がプレスになったらこんなことができます』と偉そうに本社でプレゼンしたこともありました。いざ異動してみたら、もうすでに誰かが思いついていたり、やっていたりしていたようなことばかりで、恥ずかしいです」と笑う。

 PR事業部ではプレスアシスタント職からのスタート。担当するブランドはまだ決まっておらず、「マッシュだったら全ブランド愛せます」とは言うものの、本音は「やっぱり『スナイデル』(の担当)をやりたいし、そう言い続けたい」。

 一般にアパレル販売員からのキャリアチェンジは難しいと言われることも多い。脇本さん自身も店長時代から「本社に異動してプレスになりたい」と言い続け、周囲からは「無理、無理」「現実見ろ」と冷ややかな目で見られたこともあったという。「販売員はとてもすてきな仕事でやりがいもある。ただ、販売員からいろんなキャリアの可能性があってもいい。店頭スタッフには私たちもやれるんだと思ってもらえるよう背中を見せていきたいし、ブランドをもっと好きになってもらえるような仕事をしたい」と前を向く。

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